みなとみらいにある横浜美術館が2025年2月8日に全館リニューアルオープン。その記念として、同館のコレクションに立ち返る展覧会「おかえり、ヨコハマ」が6月2日まで開催されています。「もっと気軽に美術館へ足を運んでほしい」との思いが詰まった展覧会の見どころをリポート!
「おかえり、ヨコハマ」展について

「おかえり、ヨコハマ」展は、2020年4月に6代目横浜美術館館長に就任した蔵屋美香さんによる、初の自主企画です。
新しい船出となるこの機会に、縄文時代から現代までの横浜の歴史を作品を通して深堀りするとともに、セザンヌ、ピカソ、マグリット、奈良美智など同館コレクションの名作を一堂に紹介しています。

キーワードは「横浜」、そして「多様性」。横浜にまつわる作品の中でこれまであまり注目されることのなかった、開港以前の横浜に暮らした人々、女性、子ども、さまざまなルーツを持つ人々などに光をあてることで、横浜の歴史に新たな発見をもたらしてくれます。
次の全8章で構成されています。
第1章 みなとが、ひらく前
第2章 みなとを、ひらけ
第3章 ひらけた、みなと
第4章 こわれた、みなと
第5章 また、こわれたみなと
第6章 あぶない、みなと
第7章 美術館が、ひらく
第8章 いよいよ、みなとが、ひらく
土偶や埴輪!? 1万5000年前の横浜の人が遺したモノ

「第1章 みなとが、ひらく前」は、「横浜の歴史は開港に始まる」という決まり文句を再考するところからスタート。横浜市歴史博物館と神奈川県立歴史博物館の協力のもと、縄文期から横浜の人々が使ったモノ、遺したモノが展示されています。
横浜美術館の歴史の中で初めて、土偶と埴輪が並んだのだとか! 1万5000年前の“横浜市民”がふれたモノをじっくり鑑賞し、思いをはせてみては。