いよいよ本題!? 年始から大波乱の2025年K-POP業界の動向予想
ゆりこ:忘れがちなのですが、兵役に行った人たちが予定通り除隊して活動再開できるのだって平和が守られてこそ。ああ、本当は今回「2025年のK-POPシーン予想」を話す予定でしたよね。矢野:はい、昨年のミーティングではそう決めましたね。しかしその後にさまざまなことが起き過ぎました。
ゆりこ:“韓国エンタメウォッチャー”としては情けないのですが、最初から白旗を上げます。今年ほど予測不可能な年はないかもしれない。これまでだってK-POPを含めた韓国エンタメ業界は毎年ドラマティック過ぎるほどドラマティックでしたし、良くも悪くも常に「えー!?」という何かが起こってきました。でも本国での事前情報やうわさ、過去のデータを元に、大まかな流れというか「今年はガールズ(orボーイズ)の年かも」「このあたりのグループが盛り上がりそうだな」ほどのざっくりとした部分は見える年もあるんです。
矢野:しかし今年はそれが見えない、ということですね?
ゆりこ:はい。あえて言語化するとしたら「妙な静けさ」と「グラグラとした不安定さ」が同居するような状態が続くかもしれない。その理由は先ほどお話しした政局・社会不安に加え、昨年から続く大手事務所の契約トラブルにあります。
矢野:昨年はさまざまな事務所で契約絡みの騒動が起きた一年でした。未解決のものも多く、K-POP界は揺れています。そしてそこに社会不安も重なり、事態は長期化しそうですよね……。
ゆりこ:12月の戒厳令の解除直後は「国民の手で民主主義を守り抜いてすごいな」「さすが韓国!」と思いながら見ていました。でも韓国の知人たちと話したり、日々現地のニュースを見たりする中で、それが他国の傍観者による楽観的過ぎる感想だったと反省しました。大統領を引きずり下ろして、他のマシな人に取り替えれば即解決! という簡単な話ではないんですよね。韓国に住む人々の意識、社会全体にこびりついた「不信感」と「ダメージ」は思っていた以上に根深く大きい。エンタメ業界にも何らかのマイナス影響はあると覚悟したほうが自然だと思えます。
矢野:尹氏の弾劾裁判が本格的にスタートし、5月中旬までに罷免するか否かを判断するそう。大統領官邸周辺の雰囲気は物々しく、日本でも連日のように揺れる韓国国内の様子が報じられています。一連の騒動が沈静化するまでにはかなりの時間がかかりそうです……。



