
「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演する安蔵靖志が、エアコン暖房を快適に使いこなす方法について解説します。
(今回の質問)
暖房をつけると暑いけど、消すと寒い場合、どのようにするのがおすすめでしょうか?
(回答)
暖房をつけると暑い場合、設定温度が高過ぎることが多いです。設定温度を下げる、風を拡散させるなど、工夫を行うことで改善できる場合があります。
原因のほとんどは設定温度に。一度20℃前後にしてみましょう
多くの人が経験する「暖房をつけると暑いけど、消すと寒い」という悩み。多くの場合、暑過ぎると感じる原因は設定温度が高過ぎることにあります。このほか、風向きと風量が問題の場合も。まずは以下の対策を試してみてください。設定温度を20℃前後にする
環境省が提唱する「WARM BIZ」では、暖房時の室温の目安を20℃としています。まずは、設定温度を20℃前後に下げてみましょう。20℃で少し寒く感じる場合には、服装を工夫するとちょうどよい体感温度になるのではないでしょうか。また、温度計を部屋に設置するのもおすすめ。実際の室温を把握することで、適切な設定温度を選びやすくなります。
ルーバーで風を拡散させる
暖房の風が直接体に当たると、体感温度が上がって暑く感じやすくなります。そのような状況を避けるため、ルーバーを使って風を拡散させるのがおすすめです。また、風向きを上向きにすることで、直接当たらないようにするのも1つの手ではあります。ただし、暖かい空気が天井付近にたまってしまって部屋全体が暖まらないため、あまり推奨はできません。
風量を弱める、自動運転を活用する
風量が強いと、暖房のオンオフに伴って急激に暑くなったり寒くなったりしやすくなります。風量を弱くするか、自動運転モードを利用することで、室温の変化を緩やかにすることが可能です。他の家電の併用なども効果的
エアコン暖房自体の設定を変更する方法以外にも、冬の室内で快適に過ごすコツがあります。サーキュレーターや扇風機を活用する
暖かい空気は部屋の上部に、冷たい空気は下部にたまりやすい性質があります。サーキュレーターや扇風機を使って部屋の空気を循環させることで、室温のムラを解消し、快適な状態を保てます。加湿器を併用する
湿度が低いと、同じ室温でも寒く感じやすくなります。加湿器を使って部屋の湿度を上げることで、体感温度を上げることが可能です。また、肌の乾燥や喉の痛みなど、冬に多い悩みの対策にもなります。断熱対策を施す
部屋の断熱対策が不十分なことも、快適な室温にならない原因の1つ。窓は熱の出入りが最も多い場所のため、断熱シートを貼ったり、厚手のカーテンを使用したりすることで、室温を維持しやすくできます。また、窓やドアのすき間から冷たい風が入ってくる場合は、すき間テープなどで埋めるとよいでしょう。ほかの暖房器具を併用する
エアコンは、部屋全体を暖めるのに適していますが、足元が冷えやすいというデメリットがあります。電気カーペットやこたつなどの暖房器具を併用するのも、快適に過ごすには有効です。暖かい部屋着を着用する
部屋着を工夫することで、体感温度を調整することができます。ひざ掛けや羽織るものなどを活用するのもおすすめです。紹介した方法を組み合わせながら、自分に合った快適な過ごし方を検討してみてください。
All About ガイドがすすめるエアコン:三菱電機「MSZ-ZW2825」
この記事の筆者:安蔵 靖志
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。