フランスで「高齢化」するワイン人口。「日中いつでも飲んでいる」「若者は飲まない」は本当なのか

フランス人の「ワインに対する思い」は他国に比べ、やはり特別なものがあります。そんな彼らはどんなタイミングで、どんなシチュエーションでワインを楽しんでいるのでしょうか。在住者が詳しくご紹介します。

パリのワインバー
パリのワインバー(写真は筆者撮影、以下同)
フランスで暮らしていると、ワインの豊かな文化にいつも驚かされます。フランス人にとってのワインは単なるお酒ではなく、日々の暮らしに溶け込んだ「生活芸術」そのもの。ワインを例えた言い回しやことわざも、たくさん存在しています。

そこで今回は、在住者目線で見たフランス人のワインに対する考え方や、日常で感じるワイン文化についてご紹介します。

スーパーマーケットで見る、広大なワイン売り場

フランスのスーパー
スーパーのワイン売り場は非常に広い
毎日の生活に欠かせないスーパーマーケットでも、あらゆる種類のワインが販売されています。ここでは、赤・白・ロゼ・シャンパンとジャンルごとに並んでいるほか、ボルドー、ブルゴーニュ、ロワールといった名産地のワインを、好みに合わせて選ぶことができます。

価格も手頃で、3ユーロから10ユーロ(約495円から1650円)程度で良質なワインが手に入るのも魅力です。そんなワインは、フランス庶民の心強い味方。「マルシェで新鮮な魚が手に入ったから、今日は○○産の白ワインを合わせてみよう」と気軽に手に取るイメージです。

また、ワインはフランスの家庭料理に欠かせない調味料。日本の「お酒」のような存在なので、料理に使いやすい、安くて手軽なワインがたくさん並んでいます。

家でもワインを飲むのが当たり前なフランス人

フランスのホームパーティ
夏のホームパーティーではロゼワインが主役
外食がとても高いフランスでは、ランチやディナーを「ホームパーティー」で振る舞うことが多いです。そのため、土日祝日は住宅街の庭先がとてもにぎやかに。みな友人や家族と一緒に、ワインを飲みながら会話を大いに楽しんでいます。

そのようなパーティーでは、アペリティフ(食前酒)でビールか軽めのワインを、前菜~メイン料理で白ワインまたはロゼワインを、食後のチーズで赤ワインを嗜む習慣があります。

また、ホームパーティーがない日でも、「チーズには赤ワインを絶対に合わせる」というフランス人がいます。フランス人にとっての赤ワインは、肉料理よりチーズにこそ合わせたいもの。チーズはフランスの食卓でも定番のアイテムなので、赤ワインを「家で」飲む人がとても多いのです。

これらの習慣は、日本ではあまり見られないものですが、フランスでの暮らしに欠かせない大切な「食文化」の一部だと言えます。
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若い人はワインを飲まない?
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