「お試し期間」で話題の中央線快速グリーン車
JR中央線快速電車の2階建てグリーン車。2025年春に予定されているサービス開始に先立ち、10両編成の電車にグリーン車を2両連結し、12両編成となった電車を10月13日から順次導入している。中央線の快速用車両は58編成もあるので、全ての電車が12両編成に統一されるまでは半年ほどかかる見込みだ。それまでグリーン車は「お試し期間」として無料で乗車できるとあって、多くの人が殺到し、混乱気味である。どのような状況なのかリポートしよう。
ドアを両開きとした中央線のグリーン車
2階建てグリーン車が2両組み込まれた中央線快速電車(特快、通勤快速を含む)は12両編成。いわゆる「オレンジ帯」の電車(E233系)で、東京駅寄りの4号車と5号車が2階建てグリーン車だ。基本は、すでに走っている東海道線、横須賀線、総武快速線、高崎線などの2階建てグリーン車と同じだ。違いはドア。従来の2階建てグリーン車は、特急列車並みの狭い片開きのドアだったが、中央線用のドアは両開きで広い。これは東京駅での折り返し時間が短く(最短2分)、乗客の乗り降りをスムーズに行うためだという。ドアを広くしたため、車端部の平屋の座席数が減っている。その分、2階席のシートピッチ(幅)をやや狭めるなど工夫して、定員は従来のグリーン車と同じ2両で180人を確保している。