「人生の選択肢を奪うようなことはしないでほしい」
2024年10月8日、長村氏は自身のX(旧Twitter)で声明を発表。以下に全文を掲載する。私は、制度の枠が必要だと思っています。まったくルールがない状態は無法地帯になり、とても恐ろしいことだと感じているため、法案が作られることに反対しているわけではありません。
ただ、私はこの数年、本当に多くの妊活希望者を安全な医療につなげてきました。
主に同性カップルやシングル女性ですが、長時間にわたる面談を行い、その際には実にたくさんの人生の話を聞いてきました。
迷いや悩みの中で、藁をもつかむ思いで立ち向かっている皆さんの姿を、誰よりも応援し、見守ってきた自負があります。
あらゆる偏見や差別の中で、子どもを産み育てたいという想いは簡単なことではありません。
どうかこの法案での法律の枠から外された人たちがどうなってしまうのか、もう一度考えて欲しいのです。
対象者の拡大をお願いしてきましたが、私はまだしつこくお願いしたいのです。
たくさんの声があること、そこには現在も治療中の多くの人がいて、さらに未来を担う若者たちの人生の選択肢を奪うようなことはしないでほしいと願ってやみません。
生まれてきた我が子が、胸を張って生きれる未来を見せてあげたいのです。
#安全な生殖医療を全ての女性に
また「緊急呼びかけ」として、「#安全な生殖医療を全ての女性に」というハッシュタグで声を上げるよう呼び掛けている長村氏。すでに多数の人がX上で声を上げている。セクシュアルマイノリティの人もそうでない人も、女性の人権が守られるよう、必死で訴え掛けている状況だ。
新法は5年をめどに見直しされる予定である。当たり前の事実ではあるが、人は年を重ねるごとに高齢出産に近づいていく。“今”を逃したら、もう妊娠できない、という人もいるだろう。法律とは、多くの人の自由な選択肢を奪うものであって良いのだろうか。本当に今回の法案がこのままの内容で法律になっても良いのか、多くの人に自分事として考えてもらいたい。日本で誰もが子どもを産む、産まない、自由な選択をできる未来のためにも。