後述するように「攻めている」ほどの特徴を持ちながらも、特に脚本を務めた岡田麿里の資質がストレートに打ち出された青春恋愛劇であり、メッセージはとても優しく、高校生や大学生など、「これから大人になる、今にまさになろうとしている」若者にこそ見てほしいと、心から願える作品でした。
落ち着いたドラマ展開する内容ながら、「4DX」上映の実施にも納得?
『ふれる。』の内容は、基本的に「コミュニケーション」に焦点を当てた落ち着きのあるドラマですが、実写ではなくアニメで描くからこそ意義のあるシーンもあり、終盤には劇場のスクリーンで映える大見せ場もありました。なるほど、座席の振動などの演出が楽しめる「4DX」上映が実施されることにも納得できます。さらに、実写映画版『ちはやふる』でも音楽を担当した横山克と、歌手・Adoによる楽曲『踊』の共同作曲・編曲などで知られるTeddyLoidが手掛けた流麗な音楽に、ぜひ劇場で聞き入ってほしいです。
では、同作の見どころを三つのポイントに分けて解説していきましょう。