中央特快が止まらない「武蔵境駅」には何がある? 商店街やサウナで充実の“昭和レトロな街”だった
JRは中央線のみ、中央特快も止まらない、なんだかちょっと「地味」な印象の「武蔵境駅」。でも、実際に歩いてみると買い物環境やおしゃれな公共施設など、充実した居心地がいい街でした! 実際にどんな街が広がっていたのか、詳しくリポートします。
南口には、2つの「イトーヨーカドー 武蔵境店」が鎮座
武蔵境駅南口のゲートをくぐって正面すぐに見えるのは
「イトーヨーカドー 武蔵境店」。
武蔵境のイトーヨーカドーは、南口ロータリーから南へ伸びる「かえで通り」を挟むようにして、「東館」「西館」の2つが鎮座。駅ナカだけでなくヨーカドーが2館もあることに驚かされますが、店舗自体のどっしりした存在感もなかなかのものです!
東館には
「カルディコーヒーファーム」「ドトールコーヒー」「ダイソー」、西館には
「ユニクロ」「GU」「無印良品」「LOFT」など数々の飲食・物販店舗が入っています。ここだけでも買い物にはほぼ困りません。
西館1階のロータリーに面した部分には、
「スターバックスコーヒー」があります。屋外席もあるので、気候が落ち着いている時はこちらでコーヒーを楽しみつつ、ゆったりくつろぐのもおすすめです。
地域民のたまり場! ほぼ駅直結の「境南ふれあい広場公園」
ロータリーから少し西側へ歩いた先にあるのが、2011年に誕生した
「境南ふれあい広場公園」。
面積はコンパクトながら、樹木に囲まれた円形の遊歩道が柔らかな印象で、なかなかの開放感です。
白いそら豆や綿菓子のような、独特な形状のベンチも目を引きます。
ここでは、主に4〜11月の第一日曜日に地域の交流イベント「さかいマルシェ」が開催され、地元店舗の野菜、コーヒー、パンなどの販売や、ギターやバイオリンなどの演奏会が実施されています。また、11月〜1月にはきれいなウインターイルミネーションも。
なお、公園があるのはJR武蔵境駅の西側にあるnonowa口から南へ出てすぐの場所なので、駅とほぼ直結! 改札を出て1分どころか10秒未満で公園の穏やかな緑に触れられるのもいいですね。
おしゃれすぎる図書館「武蔵野プレイス」
境南ふれあい広場公園の敷地内にあり、公園と同時に作られた複合公共施設が
「武蔵野プレイス」。
曲線的な白い壁面に空いた楕円(だえん)形の窓が実に特徴的でかわいい! 武蔵境を代表する著名な建物として知られています。この窓はNHKの教養番組『美の壺』でも紹介されたことがあるんです!
この施設はプレイス(PLACE)の“P”がデザインの基本になっており、人々が活動する自由な場(=プレイス)を提供するべく、図書館をメインに生涯学習センター、市民活動センター、青少年センターなど、さまざまな機能を備えています。
また、窓に限らず、施設全体が「快適に他人同士が共存できる空間」として設計されているのも大きな特徴。建物内部には直線的な部分、角張った部分や間仕切りがほとんどなく、らせん階段や吹き抜け構造のおかげで、水平・垂直に連結した広々とした空間を肌で感じられます。
おすすめは、1階カフェ
「フェルマータ」。おいしいコーヒーやランチプレートを味わいつつ、図書館で借りた本をその場で読めます。クラシックパンケーキ(2枚900円、3枚1000円、5枚1500円)や大きな自家製プリン(580円)などスイーツ類も充実。セットドリンクもあってうれしい!
加えて4階には有料(1回400円)で長時間利用可能なワーキングデスク室も。学生さんやサラリーマン、ノマドワーカーなど、あらゆる利用者にとって最適な憩いの場かつ作業場に。広く開放された窓から武蔵境の街並み・緑・空を眺めていると、自然とリラックスできて思索や仕事もはかどりそうです!
“サウナー”必見! 昭和レトロな銭湯「境南浴場」
そして、武蔵野プレイスから南西に少し歩いた場所にあるのが銭湯
「境南浴場」。こちらは16〜23時の営業で、定休日は金曜日。料金は基本料金+サウナで850円です(バスタオルのレンタル付き、フェイスタオルは販売のみ)。
入り口部分の昭和チックな「コミュニティセントウ」の字がかわいいですね。
2023年12月に内装をリニューアルしたばかりで、浴室内の鳳凰(ほうおう)のタイル画や浴槽構成はそのままに、浴室や脱衣所全体が白く清潔にブラッシュアップされています。
白湯・座風呂・薬湯の3種類ある浴槽はそこそこの高温ながら、決して入りづらくはない絶妙なあんばい。リニューアル前の面影が色濃い浴槽に肩まで漬かっていると心身がほぐれていき、水色に塗られた高い天井を見上げれば昭和にタイムスリップしたかのような感慨が……。
また、真新しいヒノキ張りのサウナルームはとっても広々で、穏やかなピアノのBGMや木の香りも心地よく疲労を洗い落としてくれます。水風呂も水温22℃前後で漬かりやすく、銭湯巡りが趣味の人や、いわゆる“サウナー”の皆さんは、ぜひ入ってみてください!