『親子で勝ち取る最高の合格』#3
中学受験を最高の経験にするために何より大事なのは、「親と子どもとの信頼関係」です。
断っておきますが、最高の経験とは、志望校に合格することだけではありません。
受験なので合格はもちろん目指しますが、それよりもやってよかったと思えること。そして、受験が終わったあとも子どもが成長し続けられるようになること。この2つが成し遂げられてこそ、「中学受験が最高の経験になった」といえるのではないでしょうか。
そのために、受験軸を決めること、それを家族でたまに見直し修正することが必要だということを拙著『親子で勝ち取る最高の合格』でお伝えしています。
ただ、それも「親子の信頼関係」があってこそできます。信頼関係がない相手に本音は言えませんし、前向きな話し合いはできません。長い受験生活の中では、予想もしないことが起きるでしょう。気持ちや決意が変わることだって、当然あります。
そのときに、対応の仕方を間違えると、親子関係にヒビが入るだけでなく、子どもの心に傷を負わせてしまうことにもなりかねません。
だからこそ、何か困ったときに話し合える関係性でいることが、親子でタッグを組んで行う中学受験にとって大事なことなのです。このとき、親が子どもとの関わりや日々の暮らしの中で気をつけたいのは次の3つ。
・壊さない
・追い込まない
・構いすぎない
この記事では、2つ目の「追い込まない」についてご説明します。
親子の信頼関係づくりで大事なのは「追い込まない」こと
一概にこれらが悪いとはいいませんが、親が受験に必死になりすぎると、気づかぬうちに子どもを追い込んでしまうこともあるので、注意が必要です。
親のコントロールがいきすぎると、しこりが残ることがあります。
また、両親ともに受験に必死になると、子どもの逃げ場がなくなってしまいます。反対に、無関心もやめましょう。受験軸を共有したワンチームとして、ゴールを目指すのがベストだと思います。ここからは、心理学をベースにした子どもを追い込まない2つの関わり方をお伝えします。