地元民の“積み残し”問題やホテル代高騰以外にも……関西3空港の「発着枠」拡大で何が起こる?
大阪・関西万博の開催を控えた需要増に対応すべく、関西3空港の「発着枠」が増えることになる。それに伴い、関西エリアはどう変わるのか。すでにあるオーバーツーリズム以外にも、観光客の増加による「新たな問題」の発生も懸念されている。
関西空港と神戸空港、発着枠増で何が変わる?
コロナ禍の後、インバウンドの急増などもあり、関西空港では国際線の新規就航や運航再開などが相次ぐ。記録的な円安による「お得感」に加え、来年には大阪・関西万博の開催もあり、外国人旅行客がさらに増えることが見込まれる。
一方、現在は国内線のみの神戸空港では、万博開催時に国際線のチャーター便、2030年に国際線の定期便就航も、今回の発着枠拡大で視野に入れる。発着枠を増やすことはある意味、神戸空港では長年の悲願ともいえる。
万博開催前に、新たな飛行ルートが認められ、関西、神戸の各空港での発着枠が増えることが決まったのは朗報だ。京都や奈良など国内屈指の人気を誇る観光地を抱え、交通アクセスも便利な関西エリアは、世界あらゆる地域からの外国人旅行客から人気が高い。その空の玄関口である関西空港への就航や増便を望む外資系航空会社は、今も多くある。
また神戸空港は、ターミナル駅である三宮までポートライナーで直通18分とアクセスがいい。加えてコンパクトなターミナルで使い勝手よく、駐車場の搭乗者割引などもあって阪神間や淡路島、さらに徳島県や岡山県などからの利用者も少なからずいる。