「絵入りトレインマーク」登場
鉄道に詳しくない人が見ると、どの列車も同じように見えてしまうので、列車の愛称名をアピールしたのが、1978年に登場した「絵入りトレインマーク」だ。当時の子どもに大人気で、さまざまなグッズも販売された。現在の特急では、ほとんど姿を消してしまっただけに、思い出の記録として見ておきたい。
最後の国鉄形特急電車として先日話題となった381系「やくも」(岡山~出雲市)も、ディーゼル特急時代と電車特急時代の2枚が展示されているのでお見逃しなく。
また、撮ろうとして撮れるものではない列車のすれ違いシーンも貴重な写真だ。それも、東北本線の看板特急だった「やまびこ」と「はつかり」の出逢いは、ハプニングとはいえ、後世に残る名作であろう。
「鉄道少年の部屋」、トークショーなども企画
写真以外で興味深いのは、1980年前後の「鉄道少年」の部屋。特急列車の写真やグッズはもちろんのこと、元プロ野球・王貞治選手のポスターやラジカセ、修学旅行でお土産として購入したペナントなど、ある年齢以上の層には「ささる」のではないだろうか?作品展の会期は2024年9月23日まで。それに合わせて、鉄道博物館にて保存されている特急電車ではヘッドマークを付け替えるなどのイベント、南氏のトークショーも複数回計画している。こどもの夏休みに合わせて訪問してはいかがだろうか?
取材協力=鉄道博物館
この記事の筆者:野田隆
名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL「D51」を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始まる。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、『ヨーロッパ鉄道と音楽の旅』(近代文芸社)を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。近著に『シニア鉄道旅の魅力』『にっぽんの鉄道150年』(共に平凡社新書)がある。
名古屋市生まれ。生家の近くを走っていた中央西線のSL「D51」を見て育ったことから、鉄道ファン歴が始まる。早稲田大学大学院修了後、高校で語学を教える傍ら、ヨーロッパの鉄道旅行を楽しみ、『ヨーロッパ鉄道と音楽の旅』(近代文芸社)を出版。その後、守備範囲を国内にも広げ、2010年3月で教員を退職。旅行作家として活躍中。近著に『シニア鉄道旅の魅力』『にっぽんの鉄道150年』(共に平凡社新書)がある。