どこよりも早い「東京レインボープライド 2024」リポート! SHELLY「変わることは、当事者の仕事ではない」に会場沸く

史上最多の来場者を記録した2023年に引き続き、2024年も4月19~21日に開催される「東京レインボープライド 2024」。当事者である筆者が実際に行ってみたリポートを送る。(サムネイル写真撮影:登万里子)

自身を認めるようになれたのが参加のきっかけ

モデルの伊東彩氏(撮影:登万里子)
モデルの伊東彩氏(撮影:登万里子)
ここで、会場で出会ったモデルの伊東彩氏に登場していただく。自認がXジェンダー(中性)とのこと。TRPにはコロナ禍を経て開催された2022年と2023年に参加し、今回で3回目になるが、最初に参加するまでは「葛藤していた自分がいた」ようで、「自分で自分を認めるようになってから」は来ることができたと話している。「同じ当事者の方とか、あとはどういう世界なのかなっていうので遊びにふらっと来てみたり」と、そういった楽しみ方がTRPにはある。

実際に会場に来てみた印象については「お祭りって感じですね」と。「男女関係なく、本当にフラットな関係で。お子さんとかもいらして、そういう(LTBGQの)イベントってよりかは、本当にお祭りって感じかなって」。また「友人はイベントの主催の方で活動していたりもして、そこに遊びに行ったりもあります」と、TRPで友人との交流も楽しんでいるよう。人の多さについては「年々増えている」とのこと。
 
モデルの伊東彩氏(撮影:登万里子)
さすがモデル。撮影もスムーズに進んだ(撮影:登万里子)
モデル事務所に入って3年の伊東氏。「私自身を認めるようになって、自分の強みは、個性はなんだろうって思ったときに、モデルが結びついた」と、モデルを始めたきっかけも話してくれた。さらに「今、時代が変わりつつあるのかなとは思うんですけど、やっぱり、どの時代にも柔軟性って必要なのかなって。こういう場所じゃなくても、さまざまなことに対して。なので私も柔軟性を持ちながら、モデルの活動をしていきたい」と、今後への抱負も語り、最後にモデル業界の現状についても言及した。

モデル活動を通して、洋服は多様性になってきているんですけど、ブランドとかも、ユニセックスになったり。でも、モデルをする人たちは多様性ではなくて、やっぱりまだ男女で分かれていて、そこが自分も葛藤する部分というか。内面と外見がリンクする表現者になりながら、そこには私自身も多様な表現、柔軟性を持って枠にとらわれない日々を過ごしていきたいな、と。あとは、プロフィールとかも、まだまだやっぱり男女で分かれてしまう。そこを私自身、ちょっとでも力になれたらなっていうのがあって、モデルをやっています。

1万5000人の参加者だった2014年

会場を歩いていると日本語や英語だけではなく、中国語、スペイン語など、本当にいろんな言語が飛び交い、さらに歩いている人も子どもから大人まで、老若男女問わずだ。本当にここまで大きなイベントになったことが感慨深い。

筆者が初めて参加した2014年時は、参加者はまだ1万5000人程度だった。2023年は倍以上の24万人に。こんなにも多くの人が参加するイベントになり、日本も徐々に変わりつつあるとは言えるが、それでもいまだ同性婚はできず、同性カップルやセクシュアル・マイノリティらは、差別を受け、困難にぶつかる。

もっと多くの人にこのイベントを知ってもらいたい。セクシュアル・マイノリティについて知ってもらいたい。そう思いながら、今回のリポートを終わらせる。2024年4月21日はパレードがあるため、そのリポートもこうご期待!
記事に戻る
Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

編集部が選ぶおすすめ記事

注目の連載

  • 「港区女子」というビジネスキャリア

    深刻な男女賃金格差から「港区活動」を“就職先”にする危険性。港区女子になれなかった女子大生の末路

  • ヒナタカの雑食系映画論

    草なぎ剛主演映画『碁盤斬り』が最高傑作になった7つの理由。『孤狼の血』白石和彌監督との好相性

  • 世界を知れば日本が見える

    もはや「素晴らしいニッポン」は建前か。インバウンド急拡大の今、外国人に聞いた「日本の嫌いなところ」

  • 海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン

    外国人観光客向け「二重価格」は海外にも存在するが……在欧日本人が経験した「三重価格」の塩対応