どこよりも早い「東京レインボープライド 2024」リポート! SHELLY「変わることは、当事者の仕事ではない」に会場沸く
史上最多の来場者を記録した2023年に引き続き、2024年も4月19~21日に開催される「東京レインボープライド 2024」。当事者である筆者が実際に行ってみたリポートを送る。(サムネイル写真撮影:登万里子)
中村中氏の鬼気迫る歌声
その後、すでに催しが始まっているステージへと向かう。絶好の撮影ポジションを確保でき、ゲストらを撮影する。まず「Pride Choir Tokyo」が合唱を披露し、その次にLGBTQの当事者もいるYouTuberグループ「午前0時のプリンセス」とゲイ2人組のYouTuber「2すとりーと」が登場。軽妙なトークで、彼らが話すたびに会場からは笑いが起こる。
3組目のゲストはトランスジェンダーの歌手である中村中氏。同性婚ができない日本に絡めた話を披露した後、とても透き通った声で曲を歌い上げた。2023年12月に亡くなった歌手の八代亜紀氏への追悼の意味も込めた曲では、一転、力強い歌声で、鬼気迫るものを感じた。最後は、明るい雰囲気の、今後への希望が感じられるような歌を歌い、「みんな幸せになりましょうね、ありがとう」とステージを去る中村氏。この時、すでに会場は満員だ。
「変わることは、当事者の仕事ではない」
続けて登場したのは、タレントのSHELLY氏。TRP 2024のテーマである「変わるまで、あきらめない」に絡めた話を語った。「変わるまで頑張り続けることは、当事者の仕事ではない。アライたちの仕事なんだよ。私たちが戦わないといけない。明日、明後日、明明後日、この先ずーっと応援しつづけることが大事だと思います」と、あくまで“アライ”が日本を変えようとしないといけないと力説し、当事者である筆者は強く胸を打たれた。当事者だからどうにかしないといけない、変わるように働きかけないといけない、そう思っている人は大勢いるはずだ。しかし、アライこそが行動しないといけない、とのこと。
さらに「どうやって? 選挙なんだよね。急に大人の話だけれど。同性婚できないのおかしいじゃん、その考えを持っている人に投票する。とにかく『アライだよ』『応援しているよ』とアピールし続ける」と、LGBTQについて他人事ではなく自分事として捉えることをアピールしたSHELLY氏には、盛大な拍手が巻き起こった。
また、対談相手として登場したタレントでエッセイストの小島慶子氏も「大切な人を紹介するなど、当たり前のことが30年たってもまだ実現されていない。残念です。日常の話題にするだけでも、世の中は変わる」と力説。「日常の振る舞いで世の中は変わっていく。半径2メートルの行動が大事」とのことだ。
見た目も楽しいレインボーカラーの食べ物
ステージを一通り見終えたあとは、小腹が空いたため飲食ブースへ。和洋中、さまざまなテイストのブースがある。いつもの祭りで見かけるような定番の屋台から、IKEAやレインボーに絡めた屋台まで、多種多様な店構えだ。
いつもなら茶色いチョコレートでコーティングされるチョコバナナも、今回はカラフルなコーティングに。食べなくても見ているだけでも楽しめる見た目となっている。