『ブルーモーメント』で“完全復帰”なるか!? 海外進出を経た「山下智久」、俳優としての魅力を徹底解説

『ブルーモーメント』で主演を務める山下智久さんについて、元テレビ局スタッフが俳優としての魅力を解説。過去に出演したドラマや映画を振り返りつつ、今後の山下さんの活躍を予測していきます。(サムネイル画像出典:『ブルーモーメント』公式Webサイト)

事務所退所後、山下智久の“第二章”がはじまる

日本を代表する俳優になった山下さんですが、2020年10月に長く在籍した旧ジャニーズ事務所から突然独立することになります。当時ジャニーズ事務所を辞めたアイドルやタレントは、テレビ出演が難しくなる傾向にありました。

山下さんも例外ではなく民放テレビ局から姿を消し、主に活動の場を海外に移すことになります。その間は、配信ドラマ『THE HEAD』(Hulu)、『今際の国のアリス シーズン2』(Netflix)などに出演。いくつかの作品に出演しますが、独立後で印象的なのが『正直不動産』(NHK)で演じた永瀬財地です。
『正直不動産2』
『正直不動産2』(画像出典:公式Webサイト
2022年4月から放送された『正直不動産』は漫画原作のドラマで、不動産業界が舞台。主人公の財地は契約のためなら手段を選ばないやり手営業マンでしたが、とあることがキッカケでうそがつけない体質に……。途端に営業成績はガタ落ちになりますが、正直者だからこそ人の心を動かし、さまざまな心温まる奇跡を起こし続けます。

山下さんは、ドラマの序盤では裏表がある「性悪」なキャラクター像を構築。うそがつけなくなってからはドタバタ感が増し、コミカルな演技も交えながら財地の変化を演じます。歳を重ね演技の幅が広がったことで、コメディー部分でも表情やセリフ回しが面白くさすがの一言。新人社員役の福原遥さんとのコンビネーションも抜群で、山下さんの新しい一面を魅せる作品になりました。2024年1月からは続編となる『正直不動産2』も放送されました。

5年ぶりの民放ドラマ主演で高まる期待

そして2024年4月、これまで山下さんと数々の名作を生み出してきた、フジテレビとタッグを組むことになる『ブルーモーメント』がはじまります。気象災害の現場において救助を行う組織・SDM(特別災害対策本部)が舞台のドラマで、山下さんは気象研究官を務める主人公・晴原柑九朗を担当。小沢かなさんの漫画が原作のドラマで、本格的な気象をテーマとした新機軸の作品となります。
『ブルーモーメント』
『ブルーモーメント』(画像出典:公式Webサイト
気象学の天才である晴原は頭脳明晰(めいせき)で、人命がかかる中で気象災害を相手に奮闘。毒舌で周囲とぶつかることが多いキャラクターで、『コード・ブルー』を思い出してしまうところです。大ヒットの予感がプンプンとするドラマで、シリーズ化や劇場版などファンとしては期待がふくらみます。

【こちらも読む→山下智久5年ぶりの民放ドラマ主演などおすすめ春ドラマ

民放復帰は再ブレークの兆し、山下智久“大復活”へ!

前述した通りに、山下さんは旧ジャニーズ事務所を退所したことで、少なからずテレビ出演に影響を受けました。そんな中、『ブルーモーメント』で5年ぶりに民放ドラマ主演を担当することになり、“完全復帰”したといえるでしょう。

テレビ業界では、旧ジャニーズへの「忖度(そんたく)」がなくなりつつあり、山下さんを始めとした事務所を退所したタレントも活動しやすくなりました。『ブルーモーメント』は注目度が高いこともあり、山下さんとタッグを組んでドラマを作りたいというテレビ関係者が、次々と出てくることが予想されます。まさに再ブレーク間近。海外進出も経験してさらに進化した山下さんの演技を、『ブルーモーメント』も含め、今後はさまざまな作品で見ることができそうです。
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この記事の筆者:ゆるま 小林
長年にわたってテレビ局でバラエティ番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。

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