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第10話のあらすじ
恋人の円(東啓介)が家族にカミングアウトするため実家に戻ってから、不安な状況が続いている大地(中島颯太)。偶然会った誠(原田泰造)に悩みを相談しながら、9歳の頃から会っていない父親に思いを馳せます。一方の誠は、部下の原西(井上拓哉)から、ある取引先の社員が会社を辞めていたという話を耳にします。驚く誠を古池(渡辺哲)が別室に呼び出し伝えたのは、リストラという真相。さらに、まだ学費が掛かる子どもがいる状況も重なって夫婦仲がこじれ、離婚危機だと聞かされた誠は、「父親の存在」について考えるのです。
その頃、誠の息子・翔(城桧吏)は、ギャルのクラスメイトの1人、西郷静(椿奈央)から好きな人ができたと打ち明けられます。彼のタイプだという清楚(せいそ)系メイクに変えたいと頼られた翔は、帰宅後もメイクの研究に励みます。
翌日、実家から帰ってきた円。お土産を手に、美穂子が営む動物病院へ大地と行くと、出入口から1人の男性(相島一之)が出てきます。その男性に声を掛けられ、父親だと気付いた大地。円を残して、大地と父の真一郎は喫茶店へ移動します。円がそのことを伝えると、美穂子は心配そうな様子を見せて――。
誠が愛犬・カルロスの散歩から帰ると、美香から大地の父親が結婚に反対しているということを聞かされます。大地の性的指向を絶対に認めようとしない真一郎が原因で、美穂子が離婚を決めたという事情を知った誠。大地に何か言葉を掛けようとしても、どこまで踏み込んでよいものかわからず、悩んでしまいます。
一方、翔の手によって清楚系女子に変身した静は、好きな人と順調に距離を縮めます。そんな様子を見ていた同級生の香梨奈(並木彩華)は、翔にメイク技術をほめつつも「あんなメイクしてかわいそう」とこぼすのです。あれから香梨奈の言葉が引っ掛かる翔。静が自分を偽ってまで好きな人に好かれようとしている姿を見て、翔はその言葉の意味を徐々に理解するのです。
その夜、誠は帰宅途中に見掛けた大地に声を掛けます。すっかり落ち込んでいる様子の大地が口にしたのは、「父親という存在に幻想を抱いていた」という言葉。真一郎と再会したことで、自分も気づかぬうちに偏見を抱いていたことに気付いたと話すのです。それに対し、何も言えずに別れてしまった誠。帰宅後、家族にそのことを話すと、翔から「踏み込まないのは冷たいよ」と言われてしまいます。
そんな翔も、静がうれしそうに片思いの進展を話す姿を見る度に、静の中身を偽る手伝いをしてしまったと後悔にさいなまれます。「そのメイクで本当にいいのか、今からでも静に聞いてみれば?」という香梨奈からのアドバイスに、他人が口を出すのは……と返した翔は、昨夜の誠に自分を重ね、突然その場を立ち去ります。
翔が向かった先は、大地がいる動物病院。そこで翔は、誠に代わって大地に思いを伝えるのですが、そこに真一郎が現れて――。
今後の見どころとSNSでの反響
大地と誠、そして翔と静。それぞれの友情に悩む2人の姿が最終的に重なる展開に、親子の絆を感じさせられました。また、誠に代わって翔が大地に思いを伝えるシーンに、心を打たれた人も多かったのではないでしょうか。放送を終えて、X(旧Twitter)では「人を好きになるって素敵なこと。それが誰だろうといいじゃないか。自分本位の価値観で人が人を好きになる気持ちを否定する権利なんてない。ドラマの世界だが大地と円の幸せを願ってる」「人に認められる、気に入られるためにカタにはめる事ってすごく危険。本来の自分の良さをころしてできた自分の居場所なんて本当の居場所ではないと思う」などの声が寄せられています。
3月16日放送の第11話は、ついに最終回! 真一郎の心ない言葉に傷つけられた翔のために、家を飛び出した誠。次回は誠と真一郎の一騎打ちの行方をはじめ、沖田家の家族それぞれの今後、そして大地と円の関係にも決着がつきそうです。
『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』あらすじバックナンバー
・第9話・第8話
・第7話
・第6話
・第5話
・第4話
・第3話
・第2話
・第1話
この記事の筆者:柿崎 真英 プロフィール
2019年よりフリーランスライター・エディターとして活動。月刊誌やニュースサイト編集者としてのバックグラウンドを持つ。現在はローカルメディアでの活動を中心に、エンタメ・トレンド記事なども執筆。