メルカリが商品の真贋鑑定を依頼できる「あんしん鑑定」をスタート! ラクマとの違いは?

メルカリが商品の真贋鑑定を依頼できる「あんしん鑑定」をスタートさせました。カテゴリは限定されているものの、商品が本物と判断されれば安心して使うことができますね。また鑑定サービスは楽天ラクマで導入済み。この2つの違いについても解説します。

メルカリが商品の真贋鑑定を依頼できる「あんしん鑑定」をリリース
メルカリが商品の真贋鑑定を依頼できる「あんしん鑑定」をリリース(画像はメルカリのプレスリリースより)
2024年3月、メルカリが商品の真贋鑑定を依頼できる「あんしん鑑定」をリリースしました。商品が正規品かどうかの鑑定をしてくれるサービスは、楽天ラクマですでにスタートしていますが、それとの違いも気になるところ。

「All About」フリマアプリ・ネットオークションガイドの川崎さちえが、この記事で詳しく解説していきます。

メルカリの「あんしん鑑定」とは?

メルカリがスタートさせた「あんしん鑑定」は、メルカリに出品された商品が正規品かどうかを鑑定するサービスです。真贋鑑定サービス「FAKEBUSTERS(フェイクバスターズ)」を運営するIVAに鑑定を依頼して、基準を満たしていると判断された場合のみ取引が成立する仕組みです。

メルカリでは、偽物の商品が出品されていないか24時間パトロールなどをしていますが、それでも偽物が出品されてしまうことがあります。「あんしん鑑定」があれば、仮に偽物が出品されていたとしても、真贋鑑定をすることで偽物が明らかになれば取引の成立を防ぐことができます。

「あんしん鑑定」の利用方法

メルカリの「あんしん鑑定」は、出品者が商品の情報入力画面にあるオプションで「あんしん鑑定」を選択する必要があります。このオプションを選べる対象は、カテゴリはスニーカー、トレーディングカード、バッグとなっており、ブランドは、メルカリのガイド「あんしん鑑定サービスの鑑定基準」で確認できます。
メルカリの「あんしん鑑定」の使い方
メルカリの「あんしん鑑定」の使い方
 購入者は、購入手続きの際に「あんしん鑑定設定」を選択し「あんしん鑑定を利用する」を選びます。鑑定料を確認したら購入に進みます。その後、出品者は鑑定業者に商品を送り、鑑定基準を満たしていたら購入者に商品が届けられます。

もし鑑定基準を満たしていない場合は、商品は出品者に返送され、取引も自動でキャンセルされます。ここでいう鑑定基準は、鑑定事業者が正規品(特定のメーカーが製造した製品)であるかどうかを判断する基準のことです。

「あんしん鑑定」の鑑定手数料

メルカリの「あんしん鑑定」の鑑定手数料は以下です。※全て税込

・スニーカー:1900円
・トレーディングカード(未開封BOX1箱あたり):1700円
・トレーディングカード(シングルカード):1700円
・バッグ:4500円

楽天ラクマの「あんしん鑑定」との違いは?

商品の真贋鑑定をする「あんしん鑑定」のサービスは、楽天ラクマではすでに「ラクマ鑑定サービス」として導入されています。

関連記事:【楽天ラクマ】これ本物? 怪しいと思ったらプロの鑑定を受けられるサービスがスタート

メルカリとの違いは、以下の通りです。

・ラクマ鑑定サービスの連携先:KOMEHYO
・対象カテゴリ:バッグ、衣類、アクセサリー、時計など
・鑑定料:メルカリの場合、鑑定を受けるには料金がかかりますが、楽天ラクマは無料(商品を送る片道の送料負担はあり)
「ラクマ鑑定サービス」の利用方法
「ラクマ鑑定サービス」の利用方法(画像はコメ兵ホールディングスのプレスリリースより)
ラクマ鑑定サービスは、購入者が商品を受け取った後、鑑定を依頼したい場合に申し込みができます(鑑定が依頼できる商品は購入時に表示がされます)。購入者が商品を梱包して、ラクマが指定する住所に送る必要があり、送料は購入者が負担します。商品が届き次第KOMEHYOが鑑定をし、基準内であれば購入者に商品が戻ってきます。この時の送料はかかりません。

基準外や判定不能の場合には、出品者に商品が戻され、取引がキャンセルされます。購入者には商品代金が返金がされます。楽天ラクマとメルカリでは対象カテゴリや料金などで違いがあることが分かります。

今後は「Yahoo! フリマ」もサービス導入?

メルカリと楽天ラクマが鑑定サービスを導入したことで、Yahoo!フリマでも、今後同じようなサービスを開始する可能性は高いでしょう。個人間取引だからこその偽物問題。ユーザーとフリマアプリ提供側が一緒に解決していくことが求められています。

この記事の筆者:川崎 さちえ
ネットオークション歴19年、フリマアプリ歴9年。NHK『あさイチ』をはじめとした多数の情報番組に出演し、経験に基づいた実践型のフリマアプリやオークションの魅力を伝えている。  
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