【業界別に解説】モジュールとは? ビジネスでの使い方や例文、関連用語

「モジュール」の意味は業界によって少しずつ異なりますが、全体の共通点としては、「基準」「規格化されたまとまり」という意味合いを持っています。ビジネスにおける各分野別の「モジュール」の意味や使い方を詳しく解説しています。

モジュールとは
モジュールの意味、使い方を解説

「モジュール」は、製造業や建築業で広く使われる言葉ですが、近年はビジネスのさまざまな分野で耳にするようになりました。ところが、「モジュール」の意味は各業界によって少しずつ異なり、「モジュール◯◯」のように別のワードと組み合わせて用いられることもあります。今回は、「モジュール」の意味や業界別の使い方について詳しく解説します。

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<目次>
「モジュール」の意味とは
「モジュール化」の意味とは
教育業界におけるモジュールの使い方と例文
IT業界におけるモジュールの使い方と例文
建築業界におけるモジュールの使い方と例文
製造業界におけるモジュールの使い方と例文
モジュールの関連用語
まとめ

「モジュール」の意味とは

「モジュール」の意味は業界によって少しずつ異なりますが、全体の共通点としては、「基準」「規格化されたまとまり」という意味合いを持っていることが挙げられます。

・建築におけるモジュール

建築におけるモジュールとは、建築物において、ある部分の長さを一定寸法の倍数でそろえる時の基準として採用する寸法のことを指します。

・工業におけるモジュール

工業におけるモジュールとは、ピッチ円の直径(ミリメートル単位)を歯数で割ることにより導き出される、歯車の歯の大きさを指します。歯のサイズ基準です。

・工業製品・電子機器におけるモジュール

工業製品・電子機器におけるモジュールとは、製品の一部を構成する、規格化された部品群を指します。

・ソフトウェア・プログラム開発におけるモジュール

ソフトウェア・プログラム開発におけるモジュールとは、ソフトウェアの一部の機能を担う、プログラムの集まり、あるいはその単位を指します。

・教育におけるモジュール

教育におけるモジュールとは、学習時間をいくつかに分割したときの時間単位のことを指します。

「モジュール化」の意味とは

「モジュール」と併せて知っておきたい考え方の1つが「モジュール化」です。「モジュール化」とは、全体のシステムを複数のまとまり(モジュール)に分割し、システム全体の構造を大きく変えることなく、各モジュールの交換のみによって、システム機能の維持や変革を図る方法です。主に製造業をはじめとしたものづくりの現場、ソフトウェア開発の分野などで導入されています。

・モジュール化のメリット

モジュール化のメリットは、システムの変革や新商品の開発にかかるコストや時間のロスを最小限にできる点です。一部のモジュールを組み替えるだけで、新しい機能や異なる性能を追加できるため、全てを一から作り直す必要がありません。また、モジュールの組み合わせ次第でさまざまな商品を作ることができ、作業効率が上がり、開発スピードが加速することも期待できます。

また、モジュールは互換性が高い一方で独立性もあり、単体でもある程度機能するという特徴を持っています。外部リソース等を活用することで、システムの設計・開発からリリースにかかる時間が短縮されれば、迅速な市場投入が実現します。これは、企業の競合優位性確立にも寄与するでしょう。

・モジュール化のデメリット

モジュール化の最大のデメリットとして挙げられるのは、システムの独自性が失われてしまうことです。既存のモジュールを組み合わせるということは、開発効率においてはメリットである反面、他の製品とも共通した部分が存在するため、全く新しいものは生み出せないというデメリットがあります。また、幅広いものに対応させるために、別の機能を妥協しなければならず、結果として無駄な部分が生じてしまうこともあるでしょう。

モジュールが多様化し、規模が大きくなるほど、組み合わせの選択肢も増え、複雑化していくこともデメリットと言えます。最適な組み合わせを発見するために時間がかかってしまうことも予想されます。

教育業界におけるモジュールの使い方と例文

教育業界では、授業の単位を「モジュール」で表現することがあります。1モジュール=10~15分程度の授業を繰り返すことで、基礎学力の定着を狙います。

【例文】「子どもは長く集中することが難しいので、部分的にモジュール授業を導入する」

IT業界におけるモジュールの使い方と例文

IT業界では、ソフトウェアの開発現場において「モジュール」が使われます。大規模なソフトウェアを、機能(モジュール)ごとに独立させて開発していくことで、モジュール単位での動作テスト、保守作業が可能となり、開発プロセスの効率化に寄与します。

【例文】「計算ロジックに変更があった場合を考えて、プログラムを目的の処理ごとにモジュール化しておく」

建築業界におけるモジュールの使い方と例文

建築業界では、基準寸法のことを「モジュール」と呼びます。主に「尺モジュール」「メーターモジュール」「インチモジュール」の3つがあります。尺モジュールは910ミリ(91センチ)、メーターモジュールは1000ミリ(100センチ)、インチモジュールは1218ミリ(121.8センチ)を基準に、建材や設備が作られています。

【例文】「日本の住宅建築では、尺モジュールが採用されることが多い」

製造業界におけるモジュールの使い方と例文

製造業では、1つの製品を役割や機能ごとに分割した上で、それらを構成する部品のまとまりを「モジュール」と呼びます。

【例文】「弊社は、飛行機のエンジンモジュールを生産、納品しています」

モジュールの関連用語

最後に、「モジュール」の関連用語をご紹介します。

・モジュール学習

「モジュール学習」とは、一般的に45分の授業時間を15分×3のように、細かく分割する学習法です。活用方法はさまざまですが、読み書き、計算などの比較的簡単な学習を1日15分、毎日反復練習したり、教科や内容に応じてモジュール数を設定し、授業を行ったりします。書き取りや計算は、短時間集中型として少数のモジュールで行い、理科の実験や体育、図工などはモジュール数を多くし、時間をかけて学びを深めることができます。

・モジュール強度

「モジュール強度」は、ITやソフトウェアの領域で用いられる専門用語です。モジュール内の機能がどの程度独立しているかを評価する指標です。モジュール強度が高いと、より機能が独立していること(1モジュールに対し1機能)を表し、低いと複数の機能がまとめられていることを意味します。最も強度が高い「機能的強度」から、最も低い「暗合的強度」まで、7段階で示されます。

・モジュール結合度

「モジュール結合度」も、ITやソフトウェア領域の用語です。複数のモジュール間の結びつきの強さを評価する指標で、もっとも結びつきの弱い「データ結合」から「内部結合」まで6段階で表されます。モジュール結合度が弱いほど、モジュールの独立性が高く理想的な状態とされます。

・モジュール生産

「モジュール生産」とは、製造業における生産方法の1つで、部品中心生産方式とも呼ばれます。部品生産をモーター、エンジンなどのパーツごとに分割し、あらかじめ組み上げたもので最終製品を生産する方法です。

部品の製造から最終の組み立てまでを一貫して行う従来の生産方式は、コストが高く、幅広いニーズには対応できないというデメリットがありました。一方モジュール生産は、既存のモジュールを組み合わせることで多様なニーズに対応でき、さらに品質安定、リードタイムの短縮というメリットもあります。

まとめ

「モジュール」は、幅広い業界で用いられており、各領域によって意味合いも異なります。また、役割や機能を分割し、効率化を図るモジュール化は、製造業をはじめとしたさまざまな分野で導入・活用されています。「モジュール」の意味を正しく理解し、ビジネスシーンで役立てていきましょう。
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