「集団登校」って意味ある? 面倒で脱落者も相次ぐ小学生の登校、子どもや保護者はどう感じているのか

小学生の「集団登校」。集団登校に関わるトラブルや付随する仕事など、保護者の負担や面倒なことも多く、脱落者が出る地域もあるようです。埼玉県在住・3児の母である筆者が、周りの保護者から聞いた「集団登校」にまつわる本音の数々を紹介します。

面倒くさいのは、集団登校に付随する「保護者の負担」?

筆者が住む地域では、集団登校の班に入るには「子ども会」に所属しなければならず、それに伴って決められた役員回数をこなしたり、月に1~2回の旗当番、週に1回程度の集団登校の見送り当番など、親がさまざまな仕事をこなしたりすることになります。最近では、「集団登校が嫌」というよりも、旗当番や役員が嫌で登校班に参加しないという家庭も目立ってきました。

登校班で集団登校をしない場合は、保護者が毎日学校まで子どもを送っていくという決まりを学校側が提示しています。特に学校が徒歩10〜15分圏内の地区では、毎朝保護者が学校まで送る負担と役員や当番などの負担をてんびんにかけ、集団登校離れが顕著に進んでいる印象があります。子どもを学校まで送りながら一緒に犬の散歩を済ませている人や自転車で送っている人の姿を以前より目にするようになりました。

では、「集団登校」のメリットは? 

「集団登校に参加しない」という決断は、各家庭の事情や考え方があるので、一概に「いい」「悪い」とは誰も言えませんが、「毎朝学校まで送る」というのも、なかなか大変な仕事ですよね。共働き家庭では、母親が出勤のついでに学校まで送るという人もいれば、一方では(集合場所に送り出すまでならともかく)学校まで送っていたら電車に間に合わないという人もいるようです。

毎朝遅れることなく集合時間に集合できる家庭がそろう中、わが家は頑張っているつもりでも、なぜか時間ギリギリになってしまう毎日。もし個別登校を選択したとして、「みんなに迷惑をかけてはいけない!」というプレッシャーがなければ、ずるずると遅刻常連になってしまうことは目に見えています。わが家の社会性の基本は、「集団登校」の集合で培われていたのかもしれません(これは、あくまでも時間にルーズなわが家のメリットですが……)。

また、未就学児がいる家庭に話を聞くと、親は、小学生の子どもが家を出た後に幼稚園や保育園の準備に取り掛かるため、登校班で通学してもらえるとありがたいと感じているそうです。

安全第一の登下校で「集団登校」は有益?

筆者の住んでいる地域では、学校が駅前ということもあり、通学路に商店街や交通量の多い二車線の道路などが含まれます。

当番制で登校班の見守りをしていると、日によっては工事車両の出入りがあったり、思わぬところに車が停まっていたり、朝なのに酔っぱらっている人が歩いていたり……など、“通常ではない”場面に遭遇することもしばしば。

例えば1人、もしくは友達と2〜3人で登校中に、小学生が“通常ではない”場面に出くわしたとき、その都度適切な判断を下せるのか不安があります。ましてや、ぼーっとしている朝の時間帯は特に心配です。

個人的には、登校班がずらりと列を成している光景は、ドライバーや自転車に注意を促すのにとても効果的だと感じています。集団登校にせよ、各家庭で送るにせよ、登下校中に大人の目があることが子どもたちにとって何よりの安心であり、安全を守る最善であるように思います。

この記事の筆者:渡辺 有
小中学生を対象にした学習塾講師兼フリーランスライター。塾講師、小学校受験を控えた幼児教室の補助講師だけでなく、3児の母として自らの子育てから培ったノウハウや経験をもとに、受験・教育・子育ての実態について執筆活動を行う。
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