集団登校のストレス1:集合時間にそろわないことも
長期休みを除いて、夏でも冬でも雨の日でも、毎日同じ時間に集合するというルーティンは、大人にとっても至難の業。小学生にしてそれを成し遂げる子どもたちに平伏します。とはいえ、3分前には必ず姿勢よく立って待っている子もいれば、いろいろな荷物を両手に抱えながら集合時間ギリギリに来る子、1度集合したものの週に1回は忘れ物を取りに戻る子など、十人十色の個性が見られる朝のわずかな数分間。
わが家の息子は6年生で班長を任されたときでさえ、時計を1度も見てないんじゃないの……というぐらいマイペースさで(実際見ていない)、毎朝全員が並んで班長の到着を待っている状態。1年生に「班長はいつも遅いんだよなぁ~」とぼやかれ、毎朝息子をまくし立てて動かすことに奮闘していました。待たされている子どもたちは毎日ストレスフルな朝を迎えていたわけで……いまだに思い出すたび申し訳ない気持ちになってしまいます。
集団登校のストレス2:歩くペースが遅いとみんなのさらし者に?
新1年生が、大きく重たいランドセルを背負って歩く姿がほほ笑ましい4月ですが、当の本人は登校班についていくのに必死です。班長は新1年生がちゃんとついてきているかを見ながらスピードを調整し、慣れてくるまで保護者も見守ります。中には、新1年生でなくても歩くスピードがゆっくりのお子さんもいます。製品自体は年々軽量化されているはずなのに、パソコンやiPadなども持ち運ぶ現代の子どもたちのランドセルの総重量は相当のもの。時には習字道具や絵の具、水泳バッグなどを肩から下げた状態で、一刻も早く学校に着きたいと思うのは至極当然のこと。そうなると中には、ゆっくり歩く子にいら立ちを感じる子どもが出てくることも。
過去には、子どもが母親に愚痴をこぼしたのか、見送り当番の保護者が気付いたのか、登校班の親のグループLINEで「Aさんの歩くペースを踏まえて、列の並び順を変えてスピードアップできるかどうか試してみます」など、名指しで連絡が入ったことがあり、Aさんの保護者は「別に悪いことをしたわけではないのに、子どもがさらし者になったようで嫌だった」と話してくれました。