日P会長、理事会で突然の解職
総会では、当時日Pの会長だった金田淳氏が「徹底調査を行う」と約束しましたが、しかし翌7月にはその金田氏が、理事会で突然解職されています。その後も日Pは赤字の詳細について、会員(各協議会)にも、一般保護者や教職員にも説明を行っていません。一方、金田氏は9月に文部科学省で記者会見を開き、日P会館の修繕費について、決裁プロセスに問題があったことを主張。また解職の理由は「パワハラ行為」とされたものの身に覚えがなく、法的な対応をとるべく現在弁護士と相談中だと話しています。
なお、さいたま市PTA協議会は8月、日Pに2度目の公開質問状を送っています。10月にようやく返事があったのですが、その内容は質問への「回答」とは言い難い内容でした。
日Pが預かっているのは、全国の保護者や教職員から集めたお金です。用途はもちろん、赤字の内容も、全ての関係者にきちんと公開・説明する必要があるでしょう。
日Pに電話またはオンラインによる取材を申し込んだところ、10月末、現会長が対面で取材を受けるとの返事がありました。ただし、12月以降になるとのこと。実現した際はここでまた内容をお伝えできればと思います。
※注:今月(11月)はじめ、ある媒体に日Pの現会長、後藤豊郎氏のインタビューが掲載されましたが、5000万円の赤字について、詳しい情報はやはり明かされませんでした。
この記事の執筆者:大塚 玲子 プロフィール
ノンフィクションライター。主なテーマは「PTAなど保護者と学校の関係」と「いろんな形の家族」。著書は『さよなら、理不尽PTA!』『ルポ 定形外家族』『PTAをけっこうラクにたのしくする本』『オトナ婚です、わたしたち』ほか。ひとり親。定形外かぞく(家族のダイバーシティ)代表。