アメリカ人から見た日本
欧米で最も日本への観光客が多いアメリカでは、過去を遡ると日本人をかなり嫌っていた時代がある。バブル経済が崩壊する前の1990年代半ばから数年間。日本企業などがニューヨークなどで不動産を買い漁っていた時代だ。
当時、日本を好意的に見ている人は少なく、48%のアメリカ人が日本を「嫌い、または大嫌い」だと答えていた。それがバブル崩壊から徐々にイメージをアップさせ、2021年には日本を「嫌い、または大嫌い」と答えた人はわずか17%になっている。また、日本を「好き、または大好き」と答えた人の数は実に84%にも上る(参考)。
親日国のオーストラリアはどうか
オーストラリアも非常に親日国である。シドニーのローウィ国際政策研究所の2023年の調査では、オーストラリア人が日本に対して1~100℃の指標で75℃好印象を持っている(ニュージーランドに次いで世界で2番目にオーストラリア人が好感を持つ国になっている)。欧米諸国では日本の印象がかなり良いことが分かる。
さらに別の地域でも、日本に対する印象はすこぶる良い。2021年の外務省による調査を引用すると、ASEANの国々(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ブルネイ、ベトナム、ラオス、ミャンマー、カンボジア)では、92%が日本を「信頼できる」と答えている。
また中東(エジプト、ヨルダン、チュニジア、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、イラン、トルコ)での対日世論調査では、回答した人の74%が日本を「信頼できる」と答えている。
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