「悲しい」とは、日常誰もが経験する感情の1つです。「悲しい」という言葉にもさまざまな言い換え表現があります。
日常からビジネスでも使える「悲しい」の言い換え表現や、使うときの注意点をフリーアナウンサーの小川厚子が解説します。
<目次>
・そもそも「悲しい」とは?
・「悲しい」と「哀しい」の違い
・「悲しい」の類語・言い換え表現
・「悲しい」のカジュアルな類語・言い換え表現
・ビジネスで使える丁寧な「悲しい」の類語・言い換え表現
・「悲しい」の英語表現
・「悲しい」を使うときの注意点
・まとめ
そもそも「悲しい」とは?
「悲しい」は、好ましくない事態に接したり、不幸な出来事を体験したりしたときに感じるつらい気持ちや、心が痛んで泣けてくるような気持ちを表す言葉です。身近な人との死別や離別、挫折や裏切り、事故や災害などに遭い心が沈み泣きたくなるような気持ちを表します。
「悲しい」と「哀しい」の違い
「悲しい」は心が痛みつらく、切なくなり、泣きたい気持ちを表します。一方で、「哀しい」はかわいそうで哀れに思う気持ち、切なく胸が詰まるような気持ちを表します。
「悲しい」は他人との関りで起こる感情の場合と、自分自身の問題で起こる感情がありますが、「哀しい」は他人と関わったうえで起こる感情として使われます。
「悲しい」の類語・言い換え表現
「悲しい」の類語(1)沈痛
深い悲しみや心配事に心を痛めることを指します。その様子が表情や声などに現れることが多く「沈痛な面持ち」という悲しみの表情を表すときに用いられます。「悲しい」の類語(2)悲しみ
悲しむこと、悲しい気持ちや、悲しい心を表す言葉です。「悲しい」が名詞化したものです。「悲しい」の類語(3)悲哀な
悲しく哀れなことを指します。「悲哀に満ちた表情をしている」というように使います。「悲しい」の類語(4)つらい
精神的にも身体的にも大きな苦痛を感じているさま、耐えがたいほど苦しいさまを表現するときに用います。「悲しい」の類語(5)嘆く
ひどく悲しむ、悲しんで泣くことを指します。世の風潮などを憂えて憤るなどの意味があります。「悲しい」の類語(6)悔やむ
失敗したことや十分にできなかったことを、後から残念に思い後悔する気持ちです。「悲しい」の類語(7)残念に思う
思い通りにならず、後で不満や物足りなさを感じ、心残りなことを表現します。「悲しい」の類語(8)切ない
胸が締め付けられるような苦しみの感情を表します。「悲しい」のカジュアルな類語・言い換え表現
「悲しい」の類語(1)ショック
予期しない事態に遭遇し、心が動揺するときに用います。
「悲しい」の類語(2)最悪
最も悪い状態であることを表します。
「悲しい」の類語(3)泣きたい
つらく、悲しすぎて涙が出そうな気持ちを表します。よく分からないが疲れてどうしていいか分からない状態のときにも使います。
「悲しい」の類語(4)ぴえん
泣いているさまを表す擬態語であり、目を潤ませた絵文字の呼称です。SNS上やメールのやりとりで「涙」の意味で使われます。ビジネスで使える丁寧な「悲しい」の類語・言い換え表現
「悲しい」の類語(1)憂えております
悪いことが起きるのではないかと不安を抱くことを表します。
「悲しい」の類語(2)遺憾に思います
物事が希望の状況にならなかったり、期待した通りに運ばなかったりして、残念で心残りなこと。自分側が相手に謝罪する場合も、相手に対して非難の気持ちを表す場合にも用いることができます。
関連記事:【ビジネス用語】サラリーマンに必須のカタカナ・略語一覧! 例文もあり
「悲しい」の英語表現
sad(悲しい)
幅広い意味を持ちどのような状況にも使える表現です。
(あなたが来られないなんてとても悲しいです)
unhappy(幸せではない、悲しい)
(昨日、あなたが通りを歩いている時悲しそうに見えました)
be disappointed(失望した、がっかりした、悲しい)
(彼が来なくて、私はがっかりした)
「悲しい」を使うときの注意点
一方的な感情を相手にぶつけない
「悲しい」という感情は思ったまま一方的に相手にぶつけると、受け止めきれず、相手を困らせてしまう場合があります。互いの関係性や立場、場所をよく考えて、一方的に相手に「悲しい」という感情をぶつけないように注意しましょう。
相手の感情を尊重する
相手に「悲しい」ことを伝えるとき、相手のことを一方的に責めたり自分の悲しみを伝えたりするのではなく、まずは相手の気持ちも考えるようにしましょう。同じ経験をしても、感情が揺さぶられる度合い、物事の感じ方、捉え方は人それぞれ違います。相手の感情を尊重することが大切です。
まとめ
「悲しい」にもさまざまな表現がありますが、その時の状況に合った表現をすることが大切です。また、相手からの言葉を受けるときにも文脈や相手の声色、表情などから読み取り判断する必要があります。相手に気持ちを伝える場合は、日頃から言葉に心をこめて、言葉と心と行動を同じにするよう心がけましょう。