上位にランクインした大学を見ると、常連であるアメリカ、イギリスの名門大学が名を連ねている。1位はイギリスのオックスフォード大学で、2位はアメリカのスタンフォード大学。3位から見ていくと、マサチューセッツ工科大学、ハーバード大学、ケンブリッジ大学と続く。
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日本の大学がランクアップ
2024年版では、これまでランキングで下位をさまよっていた日本の大学がいくつもランクを上げることになり、ニュースにもなっている。例えば東京大学は前年の39位から29位になり、このランキングの日本トップになった。日本の2位は京都大学で、順位は55位。こちらも前年の68位から順位を上げた。そこから東北大学、大阪大学と続く。
日本の私立大学はどこも上位500校に入らなかったが、1000位以内には早稲田大学、慶應義塾大学、順天堂大学などが入っている。
近年、こうしたランキングは、教育関係者のみならず、一般でも話題になるようになった。それはアメリカなど海外でも同じで、大学ランキングは常に大きなニュースとして扱われている。ただ同時に、特に最近ではその価値や信ぴょう性への議論も出ている。今回は、大学ランキングの実態に迫ってみたい。
世界の大学ランキングにはどんなものがあるか
この手の大学ランキングにはいくつもの種類がある。有名なランキングとなると、まずは既に紹介したイギリスの『Times Higher Education』。さらに1980年代から続いているアメリカの雑誌『U.S. News & World Report(USニューズ・アンド・ワールド・リポート)』の大学ランキングもよく知られている。また別のイギリスの大学評価機関のクアクアレリ・シモンズ(QS)のランキングもよく話題になる。
さらにアメリカの『The Wall Street Journal(ウォールストリート・ジャーナル)』や、『Forbes(フォーブス)』などもランキングを発表していて、もはや、教育関連のコンテンツとして人気が高いといえる。
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