飾らない料理がおいしそう! つい作りたくなるレシピが魅力
アパートで一緒に住むシロさんとケンジは、2人で一緒にごはんを食べる描写がよく出てきます。シロさんはプロ並みの料理の腕前を持ち、ドラマでは調理シーンが分かりやすく映し出されます。どこの家庭でもある食材や調味料を使っていることで、レシピとして実際に同じ料理を作っているファンも多くいます。シロさんは、2人の老後に備え貯金をするため食費を毎月設定。ドラマでは当初の食費が月2万5000円で、とにかく食材を安く買うシロさんを見られるのもドラマの面白いポイントです。その姿は、視聴者から大きな共感を生んでいます。
限られた食材で作る料理は、どこか懐かしくシロさんの優しい性格を表現。その料理を、ハイテンションで幸せそうに食べるケンジ。そんなケンジを見て、シロさんも幸せを感じます。そんな幸せのカタチを、『きのう何食べた?』では食を通して描いています。
ちなみに、ドラマが進むごとにレパートリーが増えるシロさん。見ている我々も、ついついおなかが減ってしまうドラマとなっています。
演技派の出演者が魅力、新シリーズではどんなキャラが登場するのか?
ドラマを支えているのは、豪華な出演者たちです。主演の2人は特に原作ファンも納得のキャスティングで、西島さんはストイックでクールなシロさんにピッタリ。ゲイであることをカミングアウトできないもどかしさや、不器用な性格を丁寧に表現しています。内野さんはキュートでどこか憎めないケンジを熱演し、シロさんへの愛情の深さをコミカルに演じます。ケンジはゲイであることを隠しておらず、たまに見せる女性的な表情も魅力的です。
演技派の2人に負けず劣らず共演者も豪華で、武骨ながら恋人の前では何でも言うことを聞いてしまう小日向大策を山本耕史さんが担当。その恋人でわがままなイケメン男子の井上航を磯村勇斗さんが演じ、無精ひげを生やした小悪魔的性格の不思議なキャラクターを作り出しています。
他にも、シロさんと特売品をシェアする主婦の富永佳代子を田中美佐子さん、ケンジが働く美容院の店長で友人の三宅祐をマキタスポーツさんが務めています。魅力的な俳優陣が心温まる演技を見せ、ドラマは独特なやさしい雰囲気を醸し出しています。
ドラマや映画で数多くのラブストーリーが制作される中、独自の路線で人気を集めている『きのう何食べた?』。「season2」では、どんなストーリーとおいしい料理を見ることができるのか、注目です。
この記事の筆者:ゆるま 小林
長年にわたってテレビ局でバラエティ番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。