桃みたいな「プラム」「ソルダム」「ネクタリン」の違いとは? 桃の仲間はどれ? 味や特徴を解説
桃が出回ると隣同士で並べられることが多い「プラム」「ソルダム」「ネクタリン」。桃とよく似ていますが、プラムとソルダムはすももの一種、ネクタリンは桃の一種なんです。分類とともに、特徴や味わいなどを詳しく紹介します!
スーパーに桃が並びだすと隣同士で見かけることが多い「プラム」「ソルダム」「ネクタリン」。色や大きさは違っても、桃と似たような形をしていますよね。それぞれどう違うのでしょうか? 分類とともに特徴や味わいなどを詳しく紹介します!
「プラム」はすももの英語名! あんずや梅の仲間
桃よりもひと回り小さく、ツヤツヤの紅色をしているのが「プラム」。見た目は桃によく似ていますが、中国原産「日本すもも」の品種の1つで、プラムはすももの英語名なんです。皮は薄く、ツルッとしているのでそのままガブッと食べられます。
国内での生産量が最も多いのが、この「大石」と呼ばれる品種。少し硬めの果肉は黄身がかった色合いでたっぷりと果汁が含まれており、桃よりも酸味が強め。シャクッとした食感と、爽やかな甘酸っぱさが楽しめます。また、皮は酸味が強いので、酸っぱいのが苦手な人はむいて食べるのがおすすめ。また追熟が進むと酸味が和らぎ、果肉も柔らかくなるので、買ってきたら2~3日程度常温で置いておくのが良いかもしれません。
ちなみにすももは上記の「プラム(日本すもも)」と西アジア・コーカサス地方原産の「プルーン(西洋すもも)」に分けられます。プルーンは細長い形で紫色がかった色合い、強い甘味が特徴。ドライフルーツの印象がありますが、生でも食べられます。
「ソルダム」はプラムの品種の1つ。赤くなったら食べ頃に
続いて紹介する「ソルダム」もプラム(日本すもも)の仲間。先ほどの大石プラムに比べると少し小さめで、写真のような緑がかった色合いで店頭に並ぶことが多いです。このまま食べるとかなり酸っぱいのですが、完熟すると果肉まで真っ赤に変わります。そのため購入後はしばらく風通しの良い場所で常温保存し、赤く変わってから食べるのがおすすめです。
写真は購入翌日のソルダムです。皮はまだ緑色が強いものの、カットすると半分ほど赤みが差した状態でした。食感はプラムと似ています。シャクシャクとした硬めの食感から追熟が進むほどに柔らかくなり、マイルドな酸味に変わっていきます。皮は薄いので、そのままガブッと食べるか、またはカットしてサラダと合わせたり、ジャムなどにしたりするのもいいですね。
すももに似ているけど、実は桃の仲間の「ネクタリン」
「プラム」と「ソルダム」は桃ではなく日本すももの品種の1つでしたが、「ネクタリン」は桃の品種の1つ。見た目は桃にそっくりですが、皮は少し赤めでサイズは少し小さめ。また皮の表面に柔毛がほとんどないのが特徴です。
果肉は桃よりもやや黄色味ががっています。濃厚な甘味で、果肉はやや硬めでしっかりした食べ応えあり。皮ごとでも食べられますが、少し硬めなので口の中に若干残る感じがあります。気になる人はむいて食べるのがおすすめです。
プラム、ソルダム、ネクタリンを並べてみると、大きさ、皮の質感、果肉の色など違いがよく分かりますね。
ちなみに、3種類とも
桃の切り方とほぼ同じでOK! ただ、ソルダムとネクタリンは桃よりも果肉がやや硬いので、種を出すときは種周りに包丁でぐるりと切り込みを入れてからスプーンなどを差し込むとうまく取り出せます。
いずれも夏が出荷最盛期! それぞれを食べ比べしてみるのも楽しいのではないでしょうか?
この記事の筆者:田窪 綾 プロフィール
調理師免許を持つフリーライター。総菜店やレストランで8年ほど勤務経験あり。食分野を中心に、Webや雑誌で取材やインタビュー記事作成、レシピ提案などを行う。