西武池袋本店では8月3~14日、池袋、豊島区、西武沿線を中心に、街や鉄道の変化の歴史、時代性を貴重な写真&資料の展示、映像や食べ物、物品を通して追体験できる「池袋・豊島・西武沿線 レトロ百貨展」を開催している。入場料は無料。ひと足先に展示会の様子を取材してきたので、見どころを紹介しよう。
ジオラマで巡る池袋・豊島の歴史
NHK連続テレビ小説『梅ちゃん先生』(2012年)のオープニング映像、青梅の「昭和幻燈館」など、昭和の懐かしい情景をジオラマ化している山本高樹氏の作品を展示している。池袋駅東口のジオラマは、昭和30年代の都電やトロリーバスが走り回る駅前の情景を再現したものだ。 西口駅前は、ぎっしり立ち並ぶ木造家屋の飲み屋やちょっと怪しげなお店の雰囲気を東武百貨店との対照で見事に表現していて見飽きない。
あわせて展示されている都電の行先表示板や記念乗車券などの資料も貴重だ。
西武沿線今昔物語
「今昔駅」という木造の改札口を入ると西武池袋線&秩父線の昭和30~40年代の各駅の懐かしい写真がずらりと並んでいて壮観だ。最近大改装されて話題を呼んでいる豊島園駅のかつての駅舎や線路が3つ並ぶホームの情景も興味深い。23区内の各駅の駅舎は、高架化や橋上駅舎化でほとんどが変わってしまったので貴重な写真ばかりだ。 旧型電車やかつて走っていた貨物列車や電気機関車の写真は今となっては実に興味深い。
私鉄としては巨大だった電気機関車E851形の側面の車番、西吾野駅の駅名看板、各種ヘッドマークなども惜しげもなく展示されている。