実写ドラマ版『ONE PIECE』がNetflixで配信開始となる8月31日まで、1カ月を切りました。
原作は言わずと知れた超大ヒット漫画の『ONE PIECE(ワンピース)』(集英社)。『週刊少年ジャンプ』で連載中の物語が「最終章」に突入し、2022年公開のアニメ映画『ONE PIECE FILM RED』の全世界での興行収入が319億円を突破するなど、さらなる盛り上がりを見せています。
ドラマ『ONE PIECE』の前評判、実写版としては意外にもアリが多い?
そして、こうした日本の漫画やアニメの実写化作品は、ビジュアルの発表や予告編の公開時点で何かとバッシングがされがちなのですが……今回は「アリ」とする意見が多いのです。事実、6月18日にティーザー予告編が公開された際、筆者のTwitterのアンケートでは「めっちゃいいじゃん!」が15.4%、「なかなかいいと思うよ」が46%と、賛否はあるものの肯定的な意見が多く集まりました。
さらに、7月22日に公開された本予告の公開時には、「めっちゃいいじゃん!」が24.9%にまで上がり、世間一般にも「意外と悪くない」どころか、「大いに歓迎する」というムードも高まっているのです。
なぜ、実写ドラマ版『ONE PIECE』が予告編の時点で好評を得ているのか、その理由をまとめてみましょう。
潤沢な予算があってこその「信じられる世界観」の構築
まず、アニメや漫画の実写化で何よりも障壁となるのは、「信じられる世界観」の構築です。特に『ONE PIECE』の原作はスケールの大きい冒険物語でもあるので、セットやロケーションのどこかに“ほころび”があると、もうそれだけで世界観を信じられなくなるという、かなり高いハードルがあります。しかし、今回の実写ドラマ版『ONE PIECE』における1話あたりの予算はなんと1800万ドルともいわれており、全てのドラマの中でもトップクラスの製作費。その数字だけでも、送り手側の並々ならぬ気合が伝わりますし、実際に潤沢な予算があってこその大きな帆船や街の映像から、「『ONE PIECE』の世界が実写になった」という驚きと感動が十分にあるのです。
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