人気ブランドの移り変わり:高額ブランドから日常使いへ
メルカリで取引件数が多いブランドをランキング化したところ、2013年は「シャネル」が1位でした。2013年は今ほど使わなくなった物を気軽に売る習慣が根付いていなかったので、高価な物、特に中古品でも価値が下がりにくい物が売買されていたのでしょう。
一方で、2022年になると「UNIQLO(ユニクロ)」が1位に、そして「GU(ジーユー)」や「ZARA(ザラ)」などのファストファッションがランクインしています。中古品を売買することが浸透してきたこともそうですが、比較的お手頃価格の物をより安く買いたいという気持ちもあると考えられます。
10年たっても人気のブランドも
2013年と2022年を比較した時、「Apple(アップル)」が上位にランクインしていることに気付くと思います。スマートフォンやタブレットの人気は10年前も今も変わらないようです。中古のスマートフォンを取り扱う専門店もたくさんありますが、メルカリで個人間取引をすることにも抵抗がなくなっているのでしょう。
また「ニンテンドーDS」(2013年は4位)から「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」(2022年は5位)に変わっているものの、“ニンテンドー(任天堂)”人気は健在であることも読み取れます。
この10年で、メルカリのユーザー層や商品カテゴリ、そして人気ブランドは変化しました。一方で変わらない部分があるのも事実です。ユーザーとしても、物を捨てずに循環させる考えが根付いてきていますし、ここ数年は物価上昇の防衛策としてもメルカリが使われるようになりました。さらにこの先の10年でメルカリがどう変わっていくのか。ユーザーそれぞれの考えや行動が大きな影響を与えそうです。
この記事の筆者:川崎 さちえ プロフィール
ネットオークション歴19年、フリマアプリ歴9年。NHK「あさイチ」をはじめとした多数の情報番組に出演し、経験に基づいた実践型のフリマアプリやオークションやの魅力を伝えている。