ヒナタカの雑食系映画論 第19回

コナンとマリオの映画、なぜ“異次元”の興行収入に? カギは「あまり映画館に行かない」ライト層か

2023年の映画館は大盛況! 特に『名探偵コナン 黒鉄の魚影』と『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の興行収入がすごいことに。その理由を分析します。(C)2023青山剛昌/名探偵コナン製作委員会 (C)2022 Nintendo and Universal Studios. All Rights Reserved.

2023年のゴールデンウィーク(以下、GW)は映画館が大にぎわい……いや、もはや史上最高ではないかと思うほどに多くの観客が詰めかけました
 

2023年のGWの映画館は、「過去最高」の大盛況に

実際に、全国興行生活衛生同業組合連合会によると、主要興行会社8社へのヒアリングでは、統計の取れる2000年以降で、最も多い興行収入になったと全社が回答。推計ではあるものの4月29日から5月5日までの来場者数は約1000万人に上ったのだとか。

例えば、イオンシネマ津南の公式Twitterは4月30日に「史上過去最高動員更新中」「忙しすぎてスタッフ全員がハイ」と投稿。さらに「オレ、このGWが終わったら、スーパー銭湯へ行くんだ…」という死亡フラグ的なこともつぶやいていました。本当にお疲れさまです……。映画館スタッフへの感謝を、忘れないようにしたいものです。
 

さらに、池袋のグランドシネマサンシャインでは、5月4日にオープン以来最多来場者数を記録していた(実は2019年7月19日に開業のため、新型コロナウイルスによる影響を受けないGWは初めて)そうです。
 
このGWの大盛況は、コロナ禍の反動でたくさんの「気軽には映画館へ行けなかった人」が詰めかけたことも理由の1つでしょう。なにしろ、2020年には映画館が緊急事態宣言のために完全閉業、2021年も首都圏で閉業、2022年もその影響が残っていたため、3年続けてGWに“正常な営業”ができなかったのですから。

もともと、GWは映画業界の宣伝用語という話は有名ですが、ここに来て映画業界にとっての本来のGWに戻ってきた、という言い方もできるでしょう。
 

GWの映画館をけん引した2大作品

(C)2023青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
(C)2022 Nintendo and Universal Studios. All Rights Reserved.


しかし、それよりも大きい理由は、異次元と呼んでもいいほどの超大ヒットを遂げている2本の映画の存在です。それは『名探偵コナン 黒鉄の魚影』と『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』。両者がこのGWにどれほどの数字を積み立てたのか、分析してみましょう。


>次のページ:コナン映画が100億円を突破した「特別な理由」
 

Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

連載バックナンバー

Pick up

注目の連載

  • ここがヘンだよ、ニッポン企業

    Mrs. GREEN APPLE『コロンブス』炎上騒動の背景にも…? トガッたクリエイター暴走リスクとは

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    引退する「ドクターイエロー」。座席数、ねぐら、後継車両…実はあまり知られていない7つの秘密

  • 海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン

    「失礼なことを聞くようだけど……」外国人が不思議に思う、日本人女性の徹底した「白肌信仰」

  • 世界を知れば日本が見える

    サウナが根付く国の人々は「控えめでシャイ」。大統領も認める、日本人とフィンランド人の意外な親和性