『名探偵コナン 黒鉄の魚影』が公開からわずか10日間で観客動員数は407万人、興行収入は58億円を突破する超大ヒットを遂げています。
ホラー映画じゃないのに悲鳴が上がることでも話題に
同作は良い意味での「キャラ萌え」と「関係性萌え」がものすごいことになっており、特に人気キャラクターの灰原哀のかわいらしさと、彼女とコナン、他のキャラクターとの掛け合いに良い意味でもん絶する人が続出。ホラー映画じゃないのに(うれしくて)悲鳴が上がることも話題になるほどでした。
キャラ萌えや関係性萌えは、今のエンターテインメントに欠かせない、重要な要素でもあると思います。キャラクターの魅力は作品自体の魅力に直結しており、だからこそ人気のキャラクターに格好いい活躍をさせつつ、他のキャラクターとのかわいい関係性もたっぷり見せるサービス精神満点の近年のコナン映画は、さらに強い支持を得ているのでしょう。
そして、言うまでもないことでもありますが、キャラ萌えや関係性萌えはコナン映画に限りません。ここでは、2023年公開の映画から絞りに絞って、「この関係性(キャラ)萌えを見てください……!」と心から願える5本を紹介します。
1:『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』
「世界初のRPG」と呼ばれるアナログゲームの実写映画化作品であり、そちらを全く知らなくても楽しめる、コメディー色が強めのファンタジーアドベンチャー映画です。特徴的なのは、主人公チームが真っ当な正義の味方ではないこと。泥棒の集団である上に人生がうまくいっていない「はみ出しもの」たちが、勇気を出し知恵を絞り出して奮闘する様にこそ、ワクワクと感動がありました。
特に尊いのは、幼い娘を溺愛する盗賊の主人公と、なんだかんだで一緒にその子の面倒を見ていたりしている屈強な女戦士。2人の関係は恋愛ではないけど、きょうだいのように仲が良く、子育てまでしているというのがたまらないのです。他にも、ヘタレな魔法使いの少年、動物に変身できる可憐な少女など、欠点も含めて愛らしいキャラクターがいっぱい。さらには、真面目すぎるがゆえに冗談が通じないキャラクターは、日本で「セクシーパラディン」と異名が付き、Twitterのトレンド入り。演じたレゲ=ジャン・ペイジが日本語で反応したことも話題になりました。彼らの「仲間」としての関係性に萌えまくる人から、愛にあふれるファンアートもたくさんSNSに投稿されています。
『ダンジョンズ&ドラゴンズ』は、残念ながら4月27日の時点でほとんどの劇場で上映は終了してしまいましたが、TOHOシネマズ日比谷やなんばパークスシネマなど、ごく限られた場所で上映が継続中。誰でも楽しめる娯楽作を期待する人、超魅力的なキャラクターを堪能したい人は、最優先で観てほしいです。
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