月11万円の年金で貯蓄3000万円「毎月の病院代が……」73歳女性が語る年金暮らしのリアル

老後の心配事といえば、やはりお金。現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All About編集部が実施したアンケート調査から、福岡県在住73歳女性のケースをご紹介します。

73歳女性が語る、年金暮らしのリアル(画像はイメージ)

「毎月の病院代でかなりきつい……!」


金融庁の報告書に端を発して話題となった「老後2000万円問題」など、老後の心配事といえばやはりお金ではないでしょうか。生活費だけでなく、医療費も心配だという人も多いでしょう。


現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All About編集部が実施したアンケート調査から、福岡県在住73歳女性のケースをご紹介します。

 

回答者の年金額

こちらの女性は、既婚で子どもあり。現役時代のピーク年収は50代の頃の800万円で、現在の貯蓄額は3000万円。73歳時点の年金額(老齢基礎年金、老齢厚生年金、個人年金などの合計)は月11万円で、その額には「満足している」と回答しています。

 

73歳女性の年金平均額は?

厚生労働省が発表した「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金保険(第1号)の平均年金受給額は月額14万5665円。65歳以上女性の平均値を見ると10万9261円。73歳時点の年金額である月11万円は、同年代女性の平均並みといえそうです。

平均年金受給額
女性の平均値

 

「毎月の病院代でかなりきついし生活がぎりぎりで大変」

現在はタクシードライバーとして働いているとのこと。「基礎疾患があり、その他糖尿病もあり、病院代などでお金をかなり支払ってきました。年金をもらっていますが、毎月の病院代でかなりきついし生活がぎりぎりで大変です」と語る女性。


「できたら早目に増額してくれたらと思っていましたが、なかなかそうなりません。保険料が高い割に増額しない原因は何でしょうか?」と、年金額に満足していると回答しつつも、増額してほしいという気持ちはある様子。

 

「体調管理をしていればよかった」

現役時代の後悔について伺うと「体調管理をしていればよかった」と回想する女性。


「大学出てから仕事も転々としましたが、厚生年金をずっと掛けてきていましたが、途中でがんになって生活保護になり、5年ほど働けていません。それ以外は、厚生年金を払い続けていました」と、体の不調で働けなかった時期があることを悔やんでいるようです。

 

「9割方の物は買う必要のないことが分かってきます」

現在の年金暮らしで工夫している節約術を伺うと「エコバッグを必ず持ち歩くのと、食品を買うときはあらかじめリストアップして、余計な物は安くてもなるべく買わない。用事がなければ出歩かない。何かがほしいと思ったら、それが本当に必要かを考える。 このやり方だと、9割方の物は買う必要のないことが分かってきます」とのこと。


今後についても「節約生活に向けて実践していく」と語ってくれました。


【おすすめ記事】
年金は月23万円、現役時代のピーク年収1200万円だった69歳男性が語る後悔「若いときの生命保険は……」
月16万円の年金で貯蓄5000万円でも「ちょっと生活が苦しいと感じる」63歳女性が語る年金暮らしのリアル
年金は月12万円、貯蓄2500万円だけど「夫が亡くなってから……」70歳女性が語る年金暮らしのリアル
月6万5000円の年金で貯蓄ゼロ「スーパーへは行かない」67歳男性が語る年金暮らしのリアル
年金は月13万5000円、貯蓄2000万円の64歳男性が語る現役時代の後悔「40代の頃は年収1200万円だったのに……」

Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

注目の連載

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    静岡の名所をぐるり。東海道新幹線と在来線で巡る、「富士山」絶景ビュースポットの旅

  • ヒナタカの雑食系映画論

    『グラディエーターII』が「理想的な続編」になった5つのポイントを解説。一方で批判の声も上がる理由

  • アラサーが考える恋愛とお金

    「友人はマイホーム。私は家賃8万円の狭い1K」仕事でも“板挟み”、友達の幸せを喜べないアラサーの闇

  • AIに負けない子の育て方

    「お得校」の中身に変化! 入り口偏差値と大学合格実績を比べるのはもう古い【最新中学受験事情】