20代のマルチ商法トラブルが増加。背景にマッチングアプリやSNS
近年、沙良さんのように、マルチ商法に勧誘される20代が増えている。国民生活センターによると「連鎖販売取引(マルチ商法)」に関する相談件数のうち、20代が全体の4割を占めているという。2012年度に30%弱だった20代の相談は、21年度には43.7%にまで増加した。
この背景には、マッチングアプリやSNSがあると考えられる。婚活サービス経由で異性から勧誘される事例は多く、恋心を利用した極めて悪質なケースとしてたびたび話題に上がる。
一方で、「婚活仲間」だと思っていた同性から勧誘を受けた沙良さんのようなケースもある。「これが最も悪質」だと沙良さんは言う。
「最近婚活トラブルのニュースも多いし、異性から急な好意を寄せられると『何か裏があるのかな?』って慎重になれるじゃないですか。だけど、リカさん(同性)からの好意に対しては純粋にうれしい。友人の忠告がなかったら私は入会していたかも」
失恋したタイミングで「一緒に頑張ろう」と声をかけてもらったことで“仲間意識”が生まれ、リカさんに心を開いたという沙良さん。そんな心の隙間にすっと入り込んでいくのがマルチ商法の罠だ。
婚活市場で「女の敵は女」とはよく言ったもの。婚活市場で優しく声をかけてくる同性にこそ注意すべきかもしれない。
※回答者のコメントは原文ママ
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