11月7日はココアの日!
体が温まる飲み物で11月上旬から飲む機会が増えることから、冬の気配を感じ始める「立冬」にちなんで森永製菓株式会社によって制定しました。
今回は、ココアとチョコの違いなど「違いの分かる人」になれるココアの豆知識をご紹介します!
「ココア」と「カカオ」の違い
カカオ(cacao)とは、ココアやチョコレートの原料となるカカオ豆が採取できる、アオイ科の常緑樹のこと。
原産地であるメソアメリカでは、ナワトル語で「cacavaqualhitl(カカバクラヒトル)」と呼ばれていましたが、その地を征服したメキシコがそれを「cacap(カカップ)」として本国に伝え、それが変化して「cacao(カカオ)」になったとされています。
ところが、英語を使うイギリスでだけは、その発音が難しかったために「cocoa」と呼ばれることになりました。その影響で、現在でも樹木や豆のことを「cacao」、それを原料にした粉末や飲み物を「cocoa」と呼び分ける形になっています。
ちなみに、cocoaの発音は「ココア」ではなく「コウコウ」で、aは発音しません。英語圏の方と会話する際はご注意ください。
「ココア」と「チョコ」の違い
ココアとチョコレートは、どちらもカカオ豆を原料にするものですが、製法が少し違います。
まず、発酵・乾燥したカカオ豆を砕いて皮などを取り除き、炒ってすりつぶし、ペースト状にしてから固形化します。これがカカオマスと呼ばれ、ココアとチョコ、共通の材料になります。
ココアとは、このカカオマスからココアバター(カカオ豆の油脂分)を搾った残りを粉砕して粉末状にしたもの。
一方のチョコレートとは、逆にカカオマスにココアバターを加えて固形にしたものです。
ココアバターを取り除いた方がココアで、加えた方がチョコ。ちょっとややこしいですね……!
なお、実際にはこのような「カカオ100%チョコレート」は少なく、さらにミルクや砂糖を加えて製造するのが一般的です。
「ココア」を初めて作ったのはバンホーテン
18世紀までのカカオ飲料は、ただカカオマスにお湯を混ぜたもの。油脂分が多くて溶けづらく、また発酵した酸が残っていて刺激も強いものでした。
それを変えたのが、バンホーテンの創業者であるオランダのCoenraad Johannes Van Houten。1828年ごろ、カカオマスから油脂分を分離して粉末化する手法を開発して売り出したのが、現在のココアの始まりとされています。
なお、日本では粉末のココアを溶かしたものを「ホットココア」、チョコを溶かしたものを「ホットチョコレート」と呼び分けるのが一般的ですが、英語では混同される場合も多いようです。
寒くなってきた立冬に、美味しいココア。ぜひこの機会に飲んでみてはいかがでしょうか。
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