「バター」と「マーガリン」は何が違う? 「違いの分かる人」になれるマーガリンの豆知識

10月24日はマーガリンの日! バターとマーガリンの違い、ファットスプレッドやショートニングとの違いなど、「違いの分かる人」になれるマーガリンの豆知識をご紹介します。

10月24日はマーガリンの日!


マーガリンを発明したフランスの科学者、イポリット・メージュ=ムーリエの誕生日にちなんで日本マーガリン工業会によって制定されました。


今回は「バター」と「マーガリン」の違いなど、「違いの分かる人」になれるマーガリンの豆知識をご紹介します。
 

画像出典:いらすとや

 

「バター」と「マーガリン」の違い

バター(butter)とは、牛乳から分離したクリームを練って固めた乳製品の一種。主な成分は乳脂肪です。


一方のマーガリン(margarine)は、植物性あるいは動物性の「油脂」を原料に、バターに似せて作った加工食品。


1869年のフランスで、ナポレオン3世がバターの安価な代用品を募集した際に、科学者のイポリット・メージュ=ムーリエが牛脂に牛乳などを加えて硬化させたものを考案。「オレオマーガリン(脂の真珠)」と名付けられ、後に略してマーガリンと呼ばれるようになりました。


現代でもバターの安価な代用品として、ケーキやクッキーなど多くの食品の原材料として使われています。


バターには牛乳特有のクリーミーな風味があるのに対し、マーガリンにはあっさりとした味わいがあるという違いがあります。

 

「マーガリン」と「ファットスプレッド」の違い

ファットスプレッド (fat spread) とは、油脂を主成分とする「スプレッド」のこと。スプレッドとは食用の塗り物のことを指し、バターやジャムなどもスプレッドの仲間です。


日本農林規格(JAS)では、マーガリン類に属するもののうち、食用油脂の割合が80%を超えるものをマーガリン、80%未満のものをファットスプレッドと定めています。


実は、日本で家庭用のマーガリンとして販売されているものの多くは、ファットスプレッドです。


ファットスプレッドは、マーガリンよりも水分が多く柔らかいため、パンなどには塗りやすいが加熱調理には向かないという特徴があります。


また、マーガリンと違って、果実やチョコレートなどの風味原料を使うことが許されています。

 

「マーガリン」と「ショートニング」の違い

ショートニング (shortening)とは、マーガリンから水分と添加物を除いて、純度の高い油脂にしたもの。バターの代用として、パンや焼き菓子の材料に使われ、パンをふっくらと、焼き菓子をさっくりと焼き上げることができます。


また、無味無臭であるため、素材の風味を活かす利点もあり、工業的に生産されるため品質のばらつきが無く、安価であることから多くの加工食品に利用されています。


なお、マーガリンもファットスプレッドもショートニングも、製造する過程で「トランス脂肪酸」が生成されます。多量摂取すると心臓疾患・アレルギーなどの健康被害を引き起こす可能性があるため、食品への使用を規制する国もあります。


ただ、日本では摂取量が少ないため規制されておらず、日本マーガリン工業会も「現在の日本人の食生活において何ら問題はない」としています。


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