兵役がもたらす社会的評価
兵役は義務だから仕方ないが、「できれば行きたくない」というのが多くの男性心理でしょう。過去には兵役免除対象者となるために、わざと抜歯をして健康を損ねたり、韓国籍を放棄したりして兵役を避けようとした芸能人らが猛批判を浴びたことがあります。
兵役の義務を履行しないことはマイナスイメージにこそなれ、そこにプラスのイメージが付与されることなどはありません。芸能人に限らず、健康を多少損なっても兵役に就きたくないと考える若者は多く、兵役逃れは常にこの制度に付きまとう問題でもあります。
「韓国男子なら当然軍隊に行くべきだ」という雰囲気がある韓国では、成人男性が酒の席に集まると必ず軍隊時代の話題が出ると言われるほど、ある種通過儀礼的な意味合いもあります。韓国社会で生きていく上で、軍隊に服務した経験があるのか、ないのかは、一個人のその後の社会生活にまで大きく影響するのです。
JINの入隊、そして除隊後への期待
10月に入り、JINさんが入隊延期を取り消し、年内にも入隊手続きを行うことを発表しました。続いて他のメンバーも入隊することを明らかにしたことで、一連の議論に終止符が打たれたわけですが、振り返ってみるとBTSが持つ影響力の大きさを改めて感じざるを得ません。
韓国芸能界では、入隊は芸能人生が終わるにも等しいと言われ、所属俳優、タレントらの入隊時期の決定は非常に慎重に検討される事柄ではありますが、BTSの場合、それが国中を巻き込んで議論され、国境を越えてニュースとなったのです。果たして除隊後彼らの人気はどうなるのでしょうか。
服務期間中に忘れ去られて除隊後活躍の舞台を失った芸能人が少なくない反面、むしろその人気を確固たるものとした者もいます。その代表がドラマ『愛の不時着』で日本でも不動の人気を獲得したヒョンビンです。
ヒョンビンは軍隊の中でも最も過酷といわれる海軍に自ら志願し、そこで服務期間を全うしました。このことは当然軍隊を経験した一般の韓国人男性からも称賛され、彼の株はますます上がったという韓国ならではの事情があります。
BTS法まで作られ兵役制度の議論の渦中に置かれてきた彼らですが、今回JINさんを筆頭に入隊が決定したことは、(ファンにとってはさみしい数年間を過ごさねばならないでしょうが)既に不動の人気・影響力を持つ彼らのことですから、韓国人男性としての義務を全うし、除隊した暁には、より大きな大衆の支持を集め、より高い好感度、人気を誇るアーティストとして再出発できるのではないでしょうか。世界を舞台に活躍する彼らの基盤は、やはり韓国なのですから。
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