俳優の杏さん(36歳)が子ども3人を連れてフランスに移住したという。2015年に俳優・東出昌大さんと結婚するも5年後に離婚。夫の不倫で相当傷ついただろうが、それを表明することはほとんどなかった。
そして今回の移住。日本と行ったり来たりするそうだが、不倫夫をバッサリ見捨てて、新たな人生を歩み始めた彼女には多くのエールが送られている。
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離婚後、こうやって力強く歩み出す女性は多い。
「私も移住して、運よくチャンスに恵まれた」
「私も夫の不倫で離婚、子ども2人を連れて上京して運がいいことにチャンスに恵まれ、今は田舎からひとり暮らしの母を呼んで一緒に暮らしています」
笑みを浮かべながらそう言うのは、タマキさん(41歳)だ。地方都市で生まれ育ったタマキさんは、地元の大学を卒業して就職。同期入社の男性と28歳のときに結婚した。
「私は転職しましたが、30歳のときに長男を出産。子どもに先天性の病気があったため仕事を辞めました。その後、手術を繰り返して長男は元気になり、34歳で長女を産みました。でもその後、長男の入院中や長女を妊娠しているときに夫が不倫をしていたことがわかって即、離婚しました」
マンションの頭金は、タマキさんの父が出してくれた。だから彼女は「夫をたたき出した」と言う。
「このまま地元にいると夫と遭遇しないとも限らないし、心機一転したいと思うようになりました。3年前に思い切って子どもを連れて上京、学生時代のつてを頼って、とある企業の中途採用を受けたら受かったんです。それからはひとりで必死に子育てしながら仕事をしてきました。会社の理解や周りのやさしさに助けられて、下の子も今年から小学生。少しほっとしたところです」
2年前に父が急逝したこともあり、1人暮らしだった母親をこの春、呼び寄せた。母には母の生活があるし、同居することでぶつかり合うのも避けたかったが、母は「私も東京暮らしがしてみたかった」と大喜びでやってきた。
「午前中は好きなことができると、毎日のように趣味の教室に行ったりプールに行ったりしてあっという間に友だちもできたみたい。週末は逆に母には休んでもらっています。いろいろ無理をして出てきてしまったけど、あのとき上京してよかったと思ってる。仕事のチャンスをつかめたのはラッキーでしたね。今後は夜、仕事のスキルアップのために学校にも通う予定です。不倫夫と別れたときは友人から『許してやってもいいんじゃない?』といわれたけど、どうしても許せなかった。許していたら今の私はいなかったから、友人から批判はされたけど、別れてよかったと思っています」
「私の選択は間違っていなかった」と確信
同じように夫の不倫直後、あっさり離婚したミナさん(39歳)。25歳で「デキ婚」した当初は、若くして子どもをもうけたが、その分、早く楽になるから2人でがんばっていこうと2歳年上の夫と誓い合った。
「ところが私の出産中に、ヤツは女性と一緒だったんですよ。生まれたと連絡してもやってこない。来たのは2日後です。退院時に自宅近くの実家に戻って、それきり会っていません」
離婚が成立したのは1年たってから。自分の不倫が原因なのに、夫は離婚することを拒絶していた。
「ただ、家賃もひとりでは払いきれなくなったんでしょう。気づいたらどこかに越していった。だけどときどき『子どもに会いたい』というわけです。それで離婚成立までに時間がかかった。私は夫の悪口を子どもに吹き込むつもりはなかったけど、会わせたくもなかったんです」
その後、ミナさんは遠方に子どもを連れて引っ越した。資格を生かして仕事も見つけた。夫は諦めたのか連絡を寄越さなくなったのだが、かつての同期に聞くと仕事でもあまり目立っていないし、ときどき遅刻をしては上司に怒られている始末だとか。
「いい年して恥ずかしいですよね。彼は人間的に憎まれない人だから、怒られるだけで済んでいるんだと思うけど。再婚しかけたこともあるけど、結婚直前で相手の女性にフラれたそうです。それも浮気が原因だとか。治らないんですね、あの病は」
そのときミナさんは「私の選択は間違っていなかった」と確信したそうだ。子連れでの新生活は大変なこともあったが、周りに対して早く心を開けば受け入れてもらえると彼女は信じている。
「私は人に弱みを見せられない人間だったんですが、シングルマザーとしてはそんなことを言っていられない。誰か助けてと常に叫んでいました。それを受け入れるか拒絶するかは相手の問題。ママ友さんにもそうやって甘えたことが多々あります。もちろん、私ができることは逆に何でも引き受けましたけどね。そのころのママ友とは今も親友です」
ミナさんは一人っ子なので、これからは親の介護も視野に入れて生活していくことも考えている。
「今の地元を離れる気はないんです。ここは私の故郷みたいなものだから。でも今、父が入退院を繰り返している状態なので、どうにかしないととは思っています」
人生にはいろいろな局面がある。その場に応じて臨機応変に生きていきたいと彼女は言う。1番うれしいのは、中学生になった娘が真っすぐに育っていること。
「勉強なんて適当でいい。自分の好きなことを見つけておけば、いつでもひとりで生きていける
と小さいころから言っていたんです。彼女は今、ダンスに夢中。それで食べられるかどうかはわかりませんが、好きなことがひとつでもあれば人生、大成功だと思います」
そしてミナさんも今、久しぶりに恋をしている。「あのときの判断」があったからこそ、自分も変われて人生が開けたと彼女はにこやかに言った。
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