今や国民的行事に! 漫才日本一を決めるM-1グランプリ、意外と知らない歴史をおさらい

史上最多となる6017組がエントリーしたM-1グランプリ2021。今や国民的行事ともいえる漫才日本一を決める大会ですが、ここに至るまでにはさまざまな紆余曲折がありました。今回は、今年が第17回大会となるM-1グランプリのこれまでの歴史をご紹介します!(画像はM-1グランプリ公式サイトより)

漫才日本一を決める大会、M-1グランプリ!


史上最多となる6017組を勝ち抜いた9組の決勝進出者が、ついに発表されました。


今回は、2021年で第17回大会となるM-1グランプリのこれまでの歴史をご紹介します!
 

2001年 M-1グランプリ創設

吉本興業から相談を受けた島田紳助さんが大会委員長となり、既存の賞を凌駕(りょうが)する新しい漫才コンテストとして創設。


プロアマ問わずエントリー可能、決勝戦は全国ネットで生放送、優勝賞金1000万円。そして、当時すでにお笑い界のカリスマ的な存在だったダウンタウンの松本人志さんも審査員に就任。


まさに漫才日本一を決めるにふさわしい大会として話題になりました。


また、第1回大会は審査員7人の他に、札幌・大阪・福岡の吉本興業の劇場に集まった各100人の一般客が1人1点で審査していましたが、第2回以降は廃止されました。
 

初代王者の中川家。礼二さん(写真右)は第11回大会から審査員に(画像はM-1公式サイトより)​​​​​

 

2002年 敗者復活戦導入

準決勝敗退者による敗者復活戦を導入。抽選で選出された一般審査員100人とプロの審査員5人による審査でしたが、第11回大会以降は公式サイト上での視聴者投票1位が決勝に進出する方式に変更されました。
 

2005年 華やかな演出に大幅リニューアル

それまで外部のスタジオで行われていた決勝戦が、テレビ朝日本社での開催に。それに伴って赤やオレンジを基調とした派手な舞台となり、現在のM-1に近い華やかな演出になりました。


また、最終決戦の投票も、審査員後ろのスクリーンで左から1人ずつ開票される形式に変更されました。
 

第5代王者のブラックマヨネーズ。第1回を除いて初めて、決勝初出場で優勝を果たした(画像はM-1公式サイトより)​​​​​

 

2010年 M-1グランプリ終了

「若い才能を発掘するという当初の目的が達成できた」「10年の節目をもって発展的解消することが次につながる」として、第10回大会を持って終了。


準決勝終了後に行われた記者会見で突如発表されて、世間に衝撃を与えました。
 

第10代王者の笑い飯。9回連続9回目の決勝で悲願の優勝を果たした(画像はM-1公式サイトより)​​​​​

 

2011年 THE MANZAI創設

M-1の後継プロジェクトとして、1980年代に漫才ブームを巻き起こしたネタ見せ番組『THE MANZAI』を復活させる形で創設。M-1とは異なり、プロの漫才師限定で芸歴は無制限、優勝賞金なし。


2015年のM-1復活後は、コンテストではなくネタ見せ番組としてリニューアルしました。
 

2015年 M-1グランプリ復活

M-1を放送してきた朝日放送が「漫才は大阪の芸。在阪の老舗局としては欠かせないキラーコンテンツ」として、吉本興業に相談して復活。第10回までの形式を踏襲しつつ、決勝戦を歴代王者9人による審査に変更。


また、準々決勝敗退組のうち、GYAO!で配信されるネタ映像の再生回数1位が準決勝に進める「GYAO!ワイルドカード枠」を新設。
 

第11代王者のトレンディエンジェル。第7代王者のサンドウィッチマン以来​​​​、史上2組目となる敗者復活からの優勝を果たした(画像はM-1公式サイトより)​​​​​

 

2016年 松本人志さんらが審査員に復帰

歴代王者による審査から、旧M-1と同じく大会ごとに審査員が選出される方式に変更。上沼恵美子さん、オール巨人さん、松本人志さんが審査員に復帰。
 

2017年 笑神籤(えみくじ)導入

「最後に登場する敗者復活組が、準決勝からの進出組より出順が有利なのはおかしい」と批判されてきた従来の構成を一新するため、M-1史上最大のルール変更といわれる「笑神籤(えみくじ)」を導入。


敗者復活組も準決勝からの進出組と同じ条件で、ネタの披露前ごとにくじを引いて順番を抽選する方式に。他の賞レースに類を見ない緊張感が終盤まで続くことになりました。


また、この年から審査員が7人、決勝進出者が計10組となり、現在のM-1の形式が完成しました。
 

第13代王者のとろサーモン。M-1史上初、ラストイヤーの初​​​​​決勝で優勝を果たした(画像はM-1公式サイトより)​​​​​

 

2020年 コロナ禍による特別ルール

新型コロナウィルス感染拡大の状況から、特別ルールを導入。出場人数を1グループ6人までに制限し、1回戦のみ無観客開催に。さらに、過去の準決勝以上への進出組すべてにシード権を与えて、3回戦を撤廃。


なお、これらの特別ルールは、翌年2021年には従来の形式に戻されました。
 

第16代王者のマヂカルラブリー。M-1史上初、前回最下位から返り咲きでの優勝を果たした(画像はM-1公式サイトより)​​​​​


このような歴史を経て、今年で17回目を迎えるM-1グランプリ2021は、12月19日午後6時34分からABCテレビ・テレビ朝日系列で生放送。ぜひ観戦してみてはいかがでしょうか。



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