「ラニーニャ現象」発生で日本はどうなる?今シーズンの冬は寒さと大雪に警戒【気象予報士が解説】

いよいよ本格的に寒くなる季節が始まりましたが、今シーズンの冬は「ラニーニャ現象」が発生していることが大きな特徴です。ラニーニャ現象は日本の冬の寒さや雪の降る量にどのような影響を及ぼすのでしょうか。気象予報士が解説します。

12~2月の日本列島、気温・降雪量はどうなる?

11月24日に発表された3カ月予報によると、ラニーニャ現象の影響を受けて、日本付近の上空では偏西風が平年よりも南に蛇行し、西・東日本を中心に寒気が流れ込みやすい状態になる見込みです。このため、12月から2月にかけての気温は西日本と沖縄・奄美で低く、東日本では平年並みか低い予想です(図6)。

12月~2月の天候 出典:気象庁ホームページ
(図6)12~2月の平均気温  出典:気象庁ホームページ
降雪量は西日本の日本海側で多く、東日本の日本海側では平年並みか多くなりそうです。一方、北日本は寒気の影響を受けにくいため、向こう3カ月の気温は平年並みか高い見込みです(図7)。
(図7)12月~2月の降水量 出典:気象庁ホームページ
(図7)12~2月の降水量  出典:気象庁ホームページ

ラニーニャ現象が発生することで必ず厳しい寒さや大雪になるとは限りませんが、寒さや雪への備えはいつも以上に万全に行うのが安心です。雪が予想されているときの車の運転は必ず冬用タイヤやチェーンの装備をする、除雪作業は必ず複数人で行うなどの対策を心掛けましょう。特にシーズンはじめは雪に慣れている地域でも油断は禁物です。


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