日本列島に活火山はいくつある?阿蘇山、海底火山、頻発する「噴火」への備え【気象予報士が解説】

先月、熊本県の阿蘇山で噴火が発生しました。日本には北海道から沖縄まで数多くの活火山があり、登山に人気の山も多く含まれています。気象庁が発表する「噴火警戒レベル」など登山の際に確認したい情報や身に付けておきたい知識について解説します。

全国に活火山はいくつある? 登山で人気のあの山も火山!?

先月10月20日、熊本県にある阿蘇山中岳第一火口で噴火が発生しました。また、8月には小笠原諸島にある海底火山、福徳岡ノ場の噴火で出た大量の軽石が、沖縄・奄美に相次いで漂着して漁業や住民の生活に影響が出るなど、火山の噴火が話題になっています。
阿蘇山の噴煙(2015年の様子)
現在、日本国内には111の活火山があります。活火山とは、おおむね過去1万年以内に噴火した火山、または現在活発な活動のある火山のことです。なかには、富士山をはじめとした、登山で人気のある山も多く含まれています。島々や海底火山もありますが、すぐ近くに人が住んでいて、周辺は温泉地や観光地として発展してきたところもあります。 
日本国内の活火山の分布 出典:気象庁ホームページ
日本国内の活火山の分布 出典:気象庁ホームページ
 

7年前、突然した噴火した御嶽山。噴火はいつ起きるかわからない

2014年9月27日午前11時52分ごろ、長野県と岐阜県の境にある御嶽山が突然噴火し、登山者63人が犠牲になりました。山は紅葉のシーズンを迎えた頃で、多くの登山者が訪れるなかの噴火でした。亡くなった人は、噴火に伴い飛散した噴石にぶつかったことによる損傷死がほとんどでした。火山の噴火の前には、小さな地震が起きたり、地熱が高くなったりするなどの前兆が現れることがありますが、御嶽山の噴火は何の前触れもありませんでした。国は火山の観測態勢を強化するなど対策に力を入れていますが、火山の噴火は気象災害とは異なり予測技術に限界があるため、いつどこで噴火するか正確に予測することが難しい状況です。 
2014年9月27日 御嶽山で噴火発生 出典:気象庁ホームページ
2014年9月27日、御嶽山で噴火発生 出典:気象庁ホームページ

>>次ページ:「噴火」がもたらす、さまざまな被害。冬の噴火も怖い…


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