反撃は相手への“ご褒美”? 脳科学者・中野信子が語る「コスパの悪い相手」になりきるマウント対処法

嫌味に腹を立てたり、傷ついた顔を見せたりすることが、相手への“ご褒美”になる? 脳科学者・中野信子氏が、マウントを仕掛ける側に「手応えがない」と思わせ、攻撃を無力化する方法を解説します。(画像出典:PIXTA)

悪意には「心のシャッター」を下ろす

京都の老舗バーやロンドンのクラブで、手練れの人たちが使う技法があります。それは、相手の言葉が届く直前で、心のシャッターを静かに、音を立てずに下ろす方法です。

「日本人は(英国人は)、わざわざ足を運んでくださったお客様に、そのような不躾な物言いはいたしませんけれど……。貴方が信奉されている文化圏では、それが『歓迎』の作法なのですか?」

ぜひとも、品格という名の護身術を使いましょう。

マウントをとる人は、他人の目線を気にしすぎるあまり、自分の顔が「猿」になっていることに気づいていません。

貴方がすべきことは、その滑稽な姿を、ただ冷徹に、かつ優雅に映し出すことだけ。

「ここは猿山ではありませんから」

その一言を、最高に美しい微笑みに添えて。

最強の盾「鈍感力」を使え

最もエレガントな勝利とは、鮮やかにやり返すことではありません。相手が必死に構築した攻撃回路を、無関心というボタンを押して「オフにする」ことです。

マウントとは、相手が「屈辱に顔を歪める姿」を見て、初めて完結する依存性の高い快楽です。ならば、私たちはその快楽を一切提供しない、最高に「コスパの悪い相手」になりきればいいのです。

仕掛けてくる人は、実は極めて視野が狭く、自分の世界観の小ささを露呈している「ダサい」存在です。そんな相手に対して、私たちがとれる最強の手立ては、「気づかないこと」です。

相手が「格の差」を示そうと躍起になっていても、「へえ、面白いわね」と植物図鑑でも眺めるような目で受け流す。

人間は、自分が思っているほど賢い生き物ではありません。多くの場合、深く考えずに短絡的な本能で吠えているだけです。そんな「考えていない人」の言葉を正面から受け止めるのは、人生という貴重な時間の無駄遣いというものです。

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なぜ「手応えがない」と思わせるのが最強なのか?
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