「生きるのめんどくさい!」ドス黒い本音を吐き出しながら80超まで生きちゃった思想家の“最強の教え”

新刊『生まれるのも生きていくのもめんどくさい!超訳シオランの言葉』の編訳者・済東鉄腸氏が、負の感情を武器に変えるタフな生き方を語る特別インタビュー。(画像出典:PIXTA)

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「悲観主義」を確固たるライフ指針(主義)に変える

——ただネガティブになるだけでなく、それを「武器(主義)」にするにはどうすればいいのでしょうか。

済東:そもそも「主義」っていうのは、自分の行動や主張の基盤、つまり人生の「指針」になるものです。

シオランの言葉を読み込んでいくと、自分の中に「悲観主義」という1つの強固な視点ができあがっていく。そうすると、過去に心が折れた経験や、プレッシャーから受けたストレスが、ただの傷痕ではなく「自分だけの強固な基盤(ベース)」に変わるんです。

今の時代、よく「あいつは思想が強い」なんて悪口っぽく使われますけど、僕は「強い思想」ってすごくいい言葉だと思っています。確固たる考えの指針があれば、周りに流されずにそこから行動できるわけですから。むしろ、僕らはちゃんと自分の中に強い思想を作っていこうぜ、と。

——折れるほどの葛藤やプレッシャーの経験をかき集めることで、むしろ「ブレない自分」の基盤が作られる、と。

済東:まさに。その経験こそがこれから前に進むための武器であり、指針になります。基盤がしっかりと培われていれば、次に同じようなプレッシャーや心を折ってくる体験が襲ってきても、跳ね返す耐性——いわゆる「レジリエンス」が身につくんです。シオランは、世間の自己啓発本とは全く違うアプローチで、そのタフな基盤を僕らにくれます。

——もしシオランが、今まさにプレッシャーで心が折れそうな人を見たら、なんと言うでしょうか?

済東:うーん、「最高の状態じゃん、絶望できるネタがあってよかったね!」って、ニヤニヤしながら言うかもしれないですね(笑)。
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済東鉄腸(さいとう・てっちょう)プロフィール
映画ライター、文筆家。大学受験や就職の失敗、引きこもり生活に苦しむ中で、哲学者シオランの言葉に救われ、ルーマニア文化に傾倒。独学でルーマニア語を習得し、ルーマニア語で執筆された小説や詩が現地の文芸誌に掲載されるまでに。独自のパワフルで軽妙な文体で書かれたエッセイで熱狂的な支持を集める。著書に『千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話』『クソッタレな俺をマシにするための生活革命』など。
生まれるのも生きていくのもめんどくさい!超訳シオランの言葉
生まれるのも生きていくのもめんどくさい!超訳シオランの言葉
新刊『生まれるのも生きていくのもめんどくさい!超訳シオランの言葉』とは?
これまで「難解でカルト的人気」だったシオランの思想を、現代のビジネスパーソンやSNS世代に向けてポップにかみ砕いた一冊。優しく寄り添うのではなく、「おい、怠けろ!」と背中をドンと蹴り出すようなパワーワードが満載。
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不謹慎な天才・シオランの名言3選
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