愛子さまの卒論は「恋の和歌」。秋篠宮家とは異なる“学習院の王道”で開花した才能

コロナ禍で4年生まで大学に通えなかった愛子さま。そんな「難き時代」を乗り越え、卒業論文に選んだのは皇室の伝統である和歌でした。上皇后美智子さまの後継者とも称される、愛子さまの類まれなる感性に迫ります。(画像:REX/アフロ)

(画像:REX/アフロ)
愛子さまはなぜ和歌を研究したのか……卒論テーマに見える“知性”の源泉(画像:REX/アフロ)

成年皇族として公務に励む愛子さま。天皇陛下のオックスフォード留学、雅子さまのハーバード卒という「海外派」の両親を持ちながら、愛子さまがあえて留学を選ばず、日本の伝統文化である「和歌」の研究に没頭された理由はどこにあるのでしょうか。

本記事では、叔母である黒田清子さん(清子さま)との意外な共通点や、学習院大学で開花した愛子さまの圧倒的な知性について、『日本人にとって皇室とは何か』(島田裕巳・著/プレジデント社)より一部を抜粋・編集して解説します。

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海外留学ではなく日本文学の道を選んだ愛子内親王

学習院大学を卒業した愛子内親王は、大学在学中、たとえ短期であっても海外留学は経験していない。

そこにはコロナ禍ということが大きく影響しているとも考えられるが、日本赤十字社に就職し、大学院にも進まなかったことからすると、近々海外留学する可能性は低いように思われる。

卒業前には、愛子内親王は大学院に進み、留学もするのではないかと予測されていたのだが、それとはまったく異なる道を選んだことになる。

その点について、果たして愛子内親王がどのように考えているのか、それはわからない。また、両親である天皇夫妻の意向もわからない。記者会見などでその点が尋ねられたことはないので、まったく情報がないのだ。

愛子内親王は“清子さまの道”を選んだのか

天皇は大学卒業後、大学院に進む前に、オックスフォード大学マートン・カレッジに留学している。

雅子皇后に至っては海外経験が豊富で、アメリカのハーバード大学を卒業している。その後、東京大学に学士入学し、外務省に入ってからもオックスフォード大学ベリオール・カレッジに留学している。

ただ、天皇の妹である黒田清子氏の場合には、幼稚園から大学まで学習院で、大学では国文学科(現・日本語日本文学科)に在籍している。卒業後は、山階鳥類研究所の非常勤研究助手や非常勤研究員となり、2005(平成17)年に結婚して皇室を離れるまで、鳥類の研究を行っている。

研究分野が大学時代と大きく異なるのは、兄の秋篠宮と共通する。そして清子氏の場合は、私が調べた限り、一度も留学を経験していないものと思われる。

愛子内親王は、この清子氏と同じ道を歩んでいるようにも見える。大学も同じ学科であり、大学で学んだことが日本文学で、海外留学に結びつきにくいのも事実である。

卒業論文のテーマに和歌を選んだ愛子内親王

現在の学習院大学は総合大学で、五つの学部を擁している。愛子内親王が卒業したのは文学部日本語日本文学科であった。現在の天皇も同学部の史学科の出身である。

天皇の場合、史学科で研究したのは日本中世の交通史、流通史であった。ところが、オックスフォード大学で研究したのは、テムズ川の水運史であった。留学中は日本史の研究から西洋史の研究に転じたことになる。

愛子内親王の場合、研究テーマに選んだのは和歌であった。卒業論文は『式子(しょくし)内親王とその和歌の研究』というものだった。式子内親王は、平安時代末期に在位した第七十七代後白河天皇の皇女で、当時の代表的な女流歌人である。

百人一首には、「玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば忍ぶることのよわりもぞする」という式子内親王の歌が含まれている。

これは恋の歌で、玉の緒は自らの魂、命を意味する。命が絶えてしまえと詠っているのは、このまま生きていけば恋を耐え忍ぶ力が弱まり、そのことが人にわかってしまうからだというのである。

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愛子さまならではのスケールの和歌
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