また、保護者になってからも、学校に電話をした際に「あいにく今は会議中で……」と言われ、その実態が気になっている方も多いはず。
今回は、職員会議の仕組みや内容について、現役の小学校教師である松下隼司先生にお聞きしました。
【質問】
先生たちの「職員会議」では、一体何が話されているのですか?【回答】
職員会議は、実は「議論の場」ではなく、主に「情報共有の場」です。教員全員が知っておくべきことや、すでに決定した事項の周知・確認を行っています。どういうことか、詳しく解説します。
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行事や児童の様子など、全教員で「共通理解」を図る時間
放課後になると「先生たちはこれから会議に入るからね」と言われた記憶や、お子さんの件で電話をして「○○先生は今、会議中で……」と言われた経験がある人もいるでしょう。先生たちは放課後、さまざまな会議や打ち合わせを行っていますが、その代表的なものが「職員会議」です。
職員会議はおおよそ月に1度、全教員が集まって開催されます。基本的にここでゼロから何かを議論して決めるわけではありません。先生たちがそれぞれ分担している仕事(校務分掌)についての決定事項や留意点を報告・確認し合い、主に当月~翌月の予定をすり合わせるための場です。
具体的には、体育部会や生徒指導部会などの各部会から、学校行事といった全体に関わる内容の報告があるほか、各学年部会から子どもたちの様子の共有が行われます。
例えば、ある学年で「特に注意して見守りたい子」がいる場合、その情報を学年内だけでなく学校全体で共有します。子どもの背景を全教員が理解しておくことで、休み時間に見かけた際に声をかけたり、異変にいち早く気付いたりできる体制を整えているのです。
担任の先生一人に任せるのではなく、全教員の目で子どもを見守る土壌をつくる。それも職員会議の重要な役割です。
「会議のための会議」があった過去も……。見直される会議の在り方
職員会議は直近1カ月ほどの予定を網羅するため、その準備には膨大な時間がかかることも少なくありません。授業準備や保護者対応に追われる先生たちにとって、会議準備は大きな負担の1つとなっていました。しかし近年、学校現場でも少しずつ効率化が図られています。
以前は、職員会議に向けて「各部会」で打ち合わせを行い、そこで決まったことを各部会主任と学年主任が集まる「企画会」に持ち寄り、管理職を交えてさらに検討……というプロセスが一般的でした。
つまり、本番の職員会議の前に、すでに2つの会議が存在していたのです。場合によっては「企画会のための企画会」が行われることすらあり、準備の苦労は相当なものでした(笑)。
しかし、現在の勤務校では「企画会」を省略できています。もちろん検討をおろそかにしているわけではありません。年度末に1年間の反省をまとめたり、行事が終わるごとにこまめに振り返りを行って改善案を出したりすることで、日々の会議の数をぐっと減らすことができました。これにより、業務負担もかなり軽減されています。
学校の規模にもよりますが、現在は「働き方改革」の観点からも、職員会議の在り方を工夫する学校が増えています。



