難関校で「真ん中」にいる生徒のシビアな進路
ちなみに、日東駒専の「付属校」に目を向けると、中学入試の偏差値はさらに抑えめになります。日大豊山女子(2月1日)は偏差値37、東洋大京北(2月1日)は48。系列大への内部進学という安心感がある一方で、東洋大京北のように中学入学者95人から10人の国立大合格者を出すなど、進学校として機能しているケースもあります。
一方、先に挙げた普連土学園や富士見、成城などは「進学校」として内容が極めて充実しており、中学受験では御三家や難関校の併願校として選ばれる実力校です。
こうした学校には、入試本番で惜しくも第一志望に届かなかった「御三家相当」の学力を持つ生徒も一定数入学してきます。彼らのようなトップ層が難関国立や早慶の実績を叩き出すのは、いわば当然のこと。
しかし、それはあくまで氷山の一角です。進学校であっても、ボリュームゾーンである中央値の進学先は日東駒専付近。これが、中学受験における「出口」のシビアな現実なのです。
中学受験のメイン層が目指す“現実の相場観”
大学受験において「日東駒専」は上位30%に入らなければ合格できない難関であり、相応の学力が求められます。そして、この「確かな学力」を小学生のうちに担保することこそが、中学受験のボリュームゾーンにおける最大の目的といっても過言ではありません。
一方で、偏差値60を超える進学校、例えばサレジオや芝、鷗友といった名門校であっても、現役進学先の中央値は「MARCH」に落ち着きます。
東大合格者をコンスタントに輩出するような難関校でさえ、真ん中の成績を維持するのには並大抵ではない努力が必要であり、それでも出口はMARCHなのです。
前回の記事で「偏差値50の学校に受かるには、最低2年間の塾通いが必要だ」と書きましたが、この現実のシビアさを正しく認識している保護者は驚くほど少ないのが実情です。
「SAPIXのようなエリート塾に通えば、早慶は軽く合格して、東大や医学部も狙えるはず」と大学受験を楽観視する声も聞こえますが、現実はそれほど甘くありません。
どこの塾も入塾テストのハードルは決して高くはありませんし、特定の塾に通っているからといって「難関校に進学して、大学は早慶に行ける」ということはありません。



