「早期決着」と「午後入試」が新常識。激化する中学入試のトレンド、2026年早稲アカ報告会で明かされる

「2026年中学入試」の最新動向を早稲田アカデミーの報告会からリポート。少子化でも受験率が高止まりする理由とは? 早期決着や午後入試の新常識、都市大附属・山脇・フェリスなど注目校の併願戦略まで徹底解説します。(画像出典:PIXTA)

大幅増の都市大附属・山脇、そしてフェリスが変えた「併願地図」

受験者数を大きく伸ばした学校として、男子では都市大学附属が677名増で3532名を記録。もともとの人気に加え、午後入試の科目選択制導入により受験校として選択しやすくなりました。

女子では山脇学園が一教科入試を増やし、複数回受験できるようにし、3000名超の出願者を集めました。

日程変更でも動きが出ました。洗足学園は3回に分けていたところ、2月5日の入試を廃止し、2月1日と2日の2回に集約。フェリス女学院が当日合格発表を行うようになり、2日以降の受験校選びに大きな影響を与えました。

フェリス女学院は神奈川県を代表する難関女子校です。合格したら、2日以降は受験をしない受験生もいれば、さらに難易度の高い学校を受験する受験生もいたはずです。

また、北里大学附属順天は、医学部・獣医学部を持つ附属校として新たな注目を集めています。

報告会で語られた、知的好奇心を育む学習環境

早稲田アカデミーは2026年、御三家中学で697名の合格者を輩出し、前年比14%増を達成。早慶附属中の合格者数では全国ナンバーワンを獲得しています。

2026年度の好実績を支える背景には、指導現場の細やかなアップデートがあるようです。例えば小4のクラスでは、視覚的なパワーポイント授業を導入して理解を促すなど、低学年からの知的好奇心を削がない工夫が見られます。

低学年向けの難関校対策クラス(3JS、トップレベル講座)から、小6対象の「NN志望校別コース」に至るまで、学年に応じた緻密なカリキュラムを展開し、単なる知識の詰め込みに終始せず、生徒自らが第一志望合格を現実にするための「伴走体制」に、同塾のこだわりがうかがえました。

「子どもたちが1番行きたい学校を見つけ、そこの合格を勝ち取ってほしい」という熱いメッセージが会場全体に響いていました。
 
今回は2026年の早稲田アカデミーの中学入試報告会の「入試概況」をご紹介しました。後半では入試問題分析をお知らせします。

【後編を読む】
「暗記の限界」が見えた2026年中学受験。開成・灘・桜蔭…難関校が求める「試行錯誤する力」とは

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この記事の執筆者:杉浦 由美子 プロフィール
キャリア20年の記者。『大学受験 活動実績はゼロでいい 推薦入試の合格法』(青春出版社)、『女子校力』(PHP新書)、『中学受験 やってはいけない塾選び』(青春出版社)など単著は14冊。『ダイヤモンド教育ラボ』、『ハナソネ』(毎日新聞社)『マネーポストWEB』(小学館)などで取材記事を寄稿している。趣味は取材。
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