(質問)
「独身だから」と時短の人のしわ寄せが来る……。モヤモヤするけど、我慢するしかないですよね?
(回答)
職場において、互いに助け合う精神は大切ですが、過度な負担を個人の我慢でカバーし続けることには限度があります。まずは、上司や人事へ相談しましょう。あなたが感じている「モヤモヤ」は、わがままではなく今の職場のルールが、時代の変化に追いついていないだけかもしれません。
詳しくは以下で解説します。
モヤモヤの矛先を「あの人」ではなく「会社の仕組み」に向ける
時短勤務の同僚をフォローし、しわ寄せが特定の個人に集中する状況は、決して健全ではありません。「自分が我慢すればいい」と無理に納得しようとするのは、離職やモチベーションの低下を招くリスクがあり、あなたにとっても会社にとっても大きな損失です。感情を整理するコツは、「特定の個人(同僚)」と「不十分な仕組み(会社)」を切り離すこと。時短勤務は法律や就業規則で認められた正当な権利であり、取得者はその分、給与も減額されるのが一般的。またそれによる部署内の業務管理は、本人ではなくマネジャーが行うもの。問題の本質は「早く帰るあの人」ではなく、業務量と人員配置のバランスがうまく調整されていない点にあります。モヤモヤの矛先を「仕組み」へと向けることで、感情的な消耗を抑えられるはずです。
状況を「見える化」して、建設的な「NO」を伝える
次に、精神論ではなく「事実」で状況を改善するためのステップを踏みましょう。上司に相談する際、単に「大変です」と伝えるだけでは「みんな頑張っているから」とはぐらかされる可能性があります。1.業務量の棚卸し(見える化)
自分の本来の業務に加え、具体的に「何の業務を」「週に何時間」追加で対応しているのかを書き出します。2.優先順位の確認
そのリストを上司に見せ、「今の業務量では、本来注力すべき○○(自分のメイン業務)に支障が出る、あるいはミスが出るリスクがある」とリスク管理の視点で相談します。
3.代替案の提示
「特定の人に固定せずチームで持ち回りにする」「日中に完結する定型業務を時短の方に集約する」など、具体的なワークフローの変更案を添えると、上司も動きやすくなります。
また、これを機に部署全体で「業務自体の断捨離」を提案してみるのもおすすめ。不要なMTGをなくす、資料の更新頻度を減らす、業務の自動化を進めるなど、見直せる業務を部署全体で洗い出してみましょう。単なる不満ではなく、「チーム全体の生産性向上」というポジティブな改善策として、上司も前向きに検討しやすくなります。
これからの「自分らしい働き方」を、守っていくために
育児のためだけでなく、介護や通院による時短など、働き方のスタイルはこれからもどんどん多様になっていきます。今の状況を「運悪く自分に押し付けられたもの」と捉えて、ただモヤモヤを感じるだけで終わらせてしまうのはもったいないことです。むしろ、こうした職場のモヤモヤを声に出し、少しずつ仕組みを整えていくことは、将来あなた自身がどんなライフステージに立っても、安心して働き続けるための「土台作り」にもなります。
まずは、「モヤモヤしてもいいんだ」と自分の気持ちを認めることから始めてみてください。現状を少しずつ変えていこうとするその勇気は、あなた自身の毎日を穏やかにするだけでなく、誰もが無理なく働ける職場への第一歩になるはずです。
この記事の執筆者:
小林 佳代子
『女の転職type』編集長
新卒で(株)キャリアデザインセンター入社。転職情報誌及び転職サイト『type』『女の転職type』で、1000社以上の求人広告制作に携わる。2018年『女の転職type』編集長に就任。プライベートでは2児の子育て中。 女の転職type■https://woman-type.jp/ type■https://type.jp/
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