もう“コンセプト”や“伸びしろ”だけでは売れない?2025年以降の「K-POP新人グループ事情」を考える

2025年もたくさんのK-POPグループがデビューしました。ルーキーというよりいきなりスター!のような完成度の高いアーティストたちばかり。そんな新人グループ事情をもとに、K-POPシーンに起きている変化とその背景を考えます。※写真:アフロ

新人グループが生き残るための“3つのルート”

ゆりこ:逆に中小事務所は1組入魂スタイルしか無理なので、そこに可能性があるかもしれません。契約問題が勃発し残念な展開になってしまいましたが、2023年のFIFTY FIFTYのブレークは中小ドル(※)の希望の光でした。最近、個人的に注目しているRESCENEというグループは早く世界に見つからないかな、と期待しています。

※中小ドル:中小事務所に所属するアイドルのこと

矢野:ここまで話を聞いていると、「新人グループの売り方が難しくなった」というより、「売れ方のルートが1本じゃなくなった」という感じがしますね。完成度、コンセプト、資本力、そしてタイミング……何かが欠けると厳しいけれど、一方で何かが突き抜けていたら道はあるように思います。

ゆりこ:1つはCORTISのように、最初から「K-POP村の外」にも届く設計をする。もう1つはHearts2Heartsのように「K-POPの王道」を更新しにいく、そして3つ目が楽曲かグループの持つストーリー性なのか……何か一点突破で突き抜ける。そんなイメージですよね。

矢野:はい。来年も最初から“主役級”の新人グループが出てくるでしょう。今年デビューしたグループの変化と活躍も引き続き追っていきたいと思います!

【ゆるっとトークをお届けしたのは……】
K-POPゆりこ:韓国芸能&カルチャーについて書いたりしゃべったりする「韓国エンタメウオッチャー」。2000年代からK-POPを愛聴するM世代。編集者として働いた後、ソウル生活を経験。

編集担当・矢野:All Aboutでエンタメやビジネス記事を担当するZ世代の若手編集者。物心ついた頃からK-POPリスナーなONCE(TWICEファン)&MOA(TOMORROW X TOGETHERファン)
K-POP ゆりこ
この記事の執筆者: K-POP ゆりこ
音楽・エンタメライター。雑誌編集者を経た後、渡韓し1年半のソウル生活を送る。帰国後は、K-POPや韓国カルチャーについて書いたりしゃべったりする「韓国エンタメウオッチャー」として、雑誌やWebメディアなどでの執筆活動や、韓国エンタメ情報ラジオ番組『ぴあ presents K-Monday Spotlight』(TOKYO FM)でパーソナリティーを務めるなど幅広く活躍中。 ...続きを読む
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