出産のタイミングで退職し、今は専業主婦です。再び正社員として働くべき? 転職のプロの答えは

女性のキャリアについての気になる悩みや疑問に、正社員で長く働きたい女性のための転職サイト『女の転職type』の編集長である小林佳代子が回答。今回は「専業主婦の復職」について。

出産のタイミングで退職し、今は専業主婦です。再び正社員として働くべきでしょうか?
出産のタイミングで退職し、今は専業主婦。再び正社員として働くべき?
女性のキャリアについての気になる悩みや疑問に、正社員で長く働きたい女性のための転職サイト『女の転職type』の編集長である小林佳代子が回答。今回は「専業主婦の復職」についてです。
 

(質問)
出産のタイミングで退職し、今は専業主婦です。再び正社員として働くべきでしょうか?

(回答)
「また働きたい」と思ったのなら、次の一歩につなげてみることをお勧めします。「働くべき」という考えは忘れて、あなたが「どう生きたいか」を主役にしましょう。理想の生活から、今の状態に合った働き方や仕事を見つけることが大事です。正社員だけでなく、派遣やパートなど、選択肢はたくさんあります。


詳しくは以下で解説します。

年齢が上がるにつれ、正社員としての再就職が難しいことも

質問者の方と同様、子育てが理由で専業主婦になった後、「再び正社員として働くべきか」「復帰するならいつにすべきか」と悩んだことのある人は多いのではないでしょうか。子どもの成長を近くで見守れる、パートナーの仕事を支えられる、家事にしっかり時間を使えるなど専業主婦でいることのメリットはたくさんあると思います。

しかし、年齢が上がればあがるほど、ブランクが長くなればなるほど、正社員としての再就職が難しくなることも事実。もし「働いた方がいいのでは」と考えるきっかけがあったのなら、その理由について整理して考えてみましょう。

働くことでしか感じられないメリットも多数

筆者自身も家庭と仕事を両立しながら働いていて大変だと感じることは多いですが、それでも仕事を続ける理由は主に以下の3つが挙げられます。

・経済的な自立、余裕
自分で収入を得ることは、生活の選択肢を広げられ、将来への安心感につながります。日々の生活や趣味・自己投資などへの金銭的な余裕が生まれるだけではなく、パートナーに何かあった際のリスクヘッジにもなり得ます。

・社会への貢献、成長
仕事を通じてさまざまな人と出会い、共に働くことは、大きな喜びとやりがいを感じさせてくれます。仕事を通じて社会に貢献しているという実感や、働くことを通じて成長していく感覚は、人生を豊かにするうえで大切な要素でしょう。

・自分自身のアイデンティティー
家庭での時間は、「誰かのお母さん・妻」といった役割が中心になりがちですが、働くことで「個」としての自分を取り戻すことができます。社会的な役割を感じることで得られる充実感は、働くことでしか味わえないものだと思います。

再び働くことは、自分自身だけでなく家庭にもよい影響をもたらす側面があるのではないでしょうか。時間が限られているからこそ効率アップしたり、仕事が充実しているからこそ家庭での時間が一層貴重に感じられたりするものです。

まずは正社員でなくても大丈夫、多様な働き方を検討しましょう

しかし、専業主婦からいきなりフルタイムで働くと、家庭との両立につまづいてしまう場合も。そのため、まずはフルタイムだけに絞って仕事を探すのではなく、派遣やパートタイマー、フリーランスなどさまざまな雇用形態を検討してもよいでしょう。

他にもリモートワークや時短勤務など、働き方の多様化が進んでいます。いきなり以前と同じ働き方をするのではなく、仕事のペースやスキルを段階的に慣らしていく働き方も検討してみてください。

あなたの人生は、あなた自身のもの

「正社員として働くか、専業主婦か」という二者択一ではなく、あなたが人生でかなえたいことに優先順位を付け、それをかなえるための働き方を実現することが大切です。

かなえたいことが「専業主婦」という方もいるかもしれませんが、他に実現したいことはないか、どんな人生を送りたいのかを、改めて考えてみてはいかがでしょうか。ご家族と十分に話し合い、あなたが心から納得できる選択をされることを応援しています。
 

この記事の筆者:小林 佳代子
新卒でキャリアデザインセンター入社。転職情報誌および転職サイト『type』『女の転職type』で、1000社以上の求人広告制作に携わる。2018年『女の転職type』編集長に就任。プライベートでは2児の子育て中。

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