【万博】後ろ姿がエモい「西」のミャクミャクだけじゃない、話題の“映え”スポットと撮影の注意点
入場者が急増している大阪万博は、事前に情報収集して会場内をスムーズに動きたいところ。今回は「ほぼ」毎週通う筆者が、注目の“映え”スポットを紹介。
大阪・関西万博は、開幕からもうすぐ2カ月。前評判から一転、入場ゲートは早朝から混雑し、人気パビリオンの前には長い列ができている。日を追うごとに入場者数が増えている今、会場内をスムーズに回るために事前に情報収集しておきたいところ。
そこで地元・大阪在住で、開幕時からほぼ毎週万博会場へ足を運んでいるAll Aboutガイドでジャーナリスト・フォトグラファーの筆者が、押さえておきたい「映え」スポットを紹介する。
万博の定番「ミャクミャク像」は東西で実は違う
万博会場でまず押さえたいのは、東西の両ゲートを入ってすぐの場所にそれぞれある「ミャクミャク像」だ。
東のミャクミャク像
東ゲートを入ってすぐのミャクミャク像には「いらっしゃいませ」の立て看板(筆者撮影、以下同)
2つのミャクミャク像は同じと思いきやポーズが違い、東ゲートのみ「いらっしゃいませ」の立て看板がある。
西のミャクミャク像
西ゲートのミャクミャク像は、夕暮れ時にはフォトジェニックになるうえ近くにあるガンダム像やパソナ館(PASONA NATUREVERSE)の鉄腕アトムなどと合わせて撮れる。いずれも人気で、記念写真を撮るための行列が終日できている。
西ゲート付近にあるミャクミャク像。後ろから見るとパソナ館(左)のアトムも
ガンダム像
ガンダム像は右腕を上げた独特のポーズ。パビリオンに入場せずとも見られる
そのガンダム像「RX-78F00/E ガンダム」も、ぜひ撮りたい。高さ約17mの実物大で、片膝を立てて腕を大きく上げるポーズはレアだ。
胸や背中からは煙が噴き出し、夜にはライトアップも。ちなみに、万博会場での高さ制限が理由で、このポーズになったという。
外観が「映え」る海外パビリオンはここ!
日中の海外パビリオンはどこも行列だが、パビリオンの外観を見るだけなら待たずとも楽しめる。
ウズベキスタン館
「ウズベキスタン」パビリオン(左)と大屋根リング、木材のコラボレーション
「ウズベキスタン」パビリオンはレンガや粘土、杉の木で造られており、その大きさにまず圧倒される。特に屋上の木柱は、まるで木の神殿。大阪近郊などから集められた杉の木を使い、万博終了後は自国へ輸送して再利用されるとのことだ。
サウジアラビア館
「サウジアラビア」パビリオンは中東の王国らしい威厳と雰囲気が漂う
次回の万博開催国「サウジアラビア」パビリオンも特徴的。スーク(市場)を模したデザインとヤシの木で、まるでサウジアラビアを訪れたかような雰囲気を醸し出している。夜はさらに幻想的な雰囲気に。「カタール」「クウェート」「バーレーン」など中東のパビリオンは、いずれも見栄えがする外観。
イタリア館
「イタリア」パビリオンは劇場をモチーフとしたデザイン
展示で人気が高い「イタリア」パビリオンも外観からして素晴らしい。手掛けたのはサスティナブル建築の第一人者として知られるイタリア人建築家マリオ・クチネッラ氏。「ルネッサンスの理想都市」を現代的に再解釈したデザインで、イタリアらしい芸術や舞台などのモチーフが取り入れられている。
中国館
「中国」パビリオンの漢字は、日本人にとってもなじみ深いはず
「中国」パビリオンは、その大きさに圧倒される。中国古代の書物「竹簡」がモチーフの外観デザインで、書道の巻物を広げたような外壁は遠目からもインパクトある。
夕方以降の「映え」が美しいパビリオン
万博会場は「夕暮れ時から夜が最も美しい」と、筆者は毎回思う。
アゼルバイジャン館
「アゼルバイジャン」パビリオンはライトアップされる時間がおすすめ
例えば「アゼルバイジャン」パビリオンは、7つのアーチが印象的で日中もよく目立つが、外観がライトアップされる時間になるとさらに見栄えがする。自国の著名な詩「七人の美女」の像がアーチ内で回っているのが、外からも見える。
ドイツ館
「ドイツ」パビリオンを大屋根リングの上から眺めるとさらにいい
人気パビリオンの1つ「ドイツ」は、大屋根リングから眺めるのがおすすめ。サークル状の木造建築が一望でき、緑が多いのもよく分かる。
シンガポール館
「シンガポール」パビリオンの赤い球体(左)と大屋根リングのライトアップ
「シンガポール」パビリオンは、高さ約17メートルの大きな赤い球体“ドリーム・スフィア”がシンボル。大屋根リングのそばにあるので、できれば合わせて撮りたい。その隣にある「ブルガリア」パビリオンも、夜になると外観が国旗カラーにライトアップされる。
オーストリア館
「オーストリア」パビリオンは「音楽の国」を象徴するデザイン
遠くから見てインパクト大なのが「オーストリア」パビリオンだ。五線譜がモチーフで、らせん状のオブジェが立ち上がる建築デザインは万博随一。まさに音楽の国らしいデザインだ。
光る球体が特に夜に映える「オランダ」パビリオンは、オランダ発の人気キャラクター「ミッフィー」にも注目したい。
フランス館
「フランス」パビリオンは国旗のトリコロールでライトアップされる
「フランス」パビリオンは、夜になるとパビリオン全体がライトアップされ、国旗の青・白・赤のトリコロールがとても映える。これも、大屋根リングの上からよく見える。隣りにある「アメリカ」パビリオンの外観ビジョンで星条旗が映るタイミングと合えば、なおいい。
思わず撮り過ぎ必至で「注意点」も
広場「いのちパーク」では15分ごとにミストが噴き上がり、夜は幻想的
パビリオン以外にも、大屋根リング、万博会場の中心にある「静けさの森」やミストが噴き上がる広場「いのちパーク」、1日2回開催のショー「アオと夜の虹のパレード」やドローンのショー、開催日限定で行われる花火など、楽しめるイベントはたくさんある。さらに、海外パビリオンの前で民族音楽のパフォーマンス、ナショナルデーでのライブに遭遇するのも楽しい。
パビリオン内の撮影可否は?
「フィリピン」パビリオンは外にある手編みの椅子で自撮り、休憩するのも人気
なお、パビリオン内の撮影は静止画・動画ともに「OK」であることが多い。フラッシュ撮影は禁止など一部のパビリオンで規制はあるものの、全体的に撮影ルールは緩い印象だ。
そこで気を付けたいのが、カメラやスマートフォンなどのバッテリー切れ。映えスポットが多くて思わずあれこれ撮ってしまうのに加え、会場内での支払いはキャッシュレス決済のみ、パビリオン内の予約は、主に公式Webサイトで行う必要があるため、スマートフォンのバッテリー残量は瞬く間になくなる。
しかも、会場内に充電できるスポットはとても少ない。カメラだと予備のバッテリー、スマートフォンだとモバイルバッテリーは必ず準備してほしい。
この記事の筆者:シカマ アキ
大阪市出身。関西学院大学社会学部卒業後、読売新聞の記者として約7年、さまざまな取材活動に携わる。その後、国内外で雑誌やWebなど向けに取材、執筆、撮影。主なジャンルは、旅行、飛行機・空港、お土産、グルメなど。ニコンカレッジ講師をはじめ、空港や旅行会社などでのセミナーで講演活動も行う。