恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」 第115回

「ガラガラ」は初日だけ? ついに始まった「中央線グリーン車」の車内の様子を調査&リポート

JR中央線快速および青梅線で3月15日からグリーン車サービスが始まった。2024年10月からの半年近いお試し期間とはどこが違うのか、車内の様子はどう変わったのか? 乗車リポートをお届けする。

車内ではドリンクやグッズなどを販売

グッズ
中央線快速・青梅線グリーン車サービス開始記念グッズ。付箋(左)とマスキングテープ(右)
中野駅を発車すると、アテンダントさんが車内販売にやってきた。ペットボトルや缶コーヒー、缶ビールなどをバスケットに入れている。

2階建て車両は階段しかないので新幹線のようにワゴンは使えない。バスケットを持って歩くのは結構、重労働だ。中央線快速・青梅線グリーン車サービス開始記念グッズを売っていると聞いていたので、付箋とマスキングテープを購入。せいぜい2つで1000円程度かと思ったら合計で2000円とは高い。記念のボールペンは買うのを止めた。

特快なので中野駅の次は三鷹駅までノンストップ。この区間での乗車率が1番高かった。三鷹駅で初めて降りる人がいた。お試し期間中のような短距離乗車は皆無だ。もっとも、その人はSuicaを天井の読み取り部にタッチしていたから、各駅停車に乗り換えて武蔵小金井駅あたりまで行くようだ。同じ方向に向かう列車なら追加料金なしで乗り換え可能だ。くれぐれも降りる前にタッチするのをお忘れなく。

東京郊外から山梨県の山岳地帯へ

高尾山の天狗
天狗が出迎えてくれる高尾駅からは、いよいよ列車区間だ
ホームが大混雑していた立川駅でも乗り降りがあり、電車は多摩川を渡って八王子方面へ。立川駅を出ると、日野駅、豊田駅、八王子駅と各駅に停車していく。

高尾駅で「電車特定区間」(昔の国電区間)が終わり、列車区間へ。車窓には山々が迫る。トンネルが連続し、これまでの都市近郊区間とはがらりと異なり、旅気分に浸れる。ロングシートの普通車だったらこのあたりを走っていても日常の延長だが、クロスシートのグリーン車ならではの雰囲気だ。各駅に停車するものの駅間距離が長いので、通勤電車の各駅停車のようなイライラする気分にはならない。

ずっと座り続けるのもつらいので気分転換にトイレへ。洗面所もゴミ箱もお試し期間とは違ってフル稼働だ。そういえば、車内でWi-Fiも使えるのは有り難い。
桂川
桂川を豪快に渡ると終点・大月駅はもうすぐだ
かなりの高度で桂川を豪快に渡ると、猿橋駅に停車。そして終点・大月駅に着く。東京駅から1時間40分ほどのミニトリップは終わった。最後は2階席に5人ほどしか乗っていなかったので、大月駅も閑散としているかと思いきや、隣の普通車から大勢のインバウンド旅行客がスーツケースをころがしつつホームに降り立ち大混雑。ほぼ全員が富士急行線に乗り換えて富士山を見に行くようだ。改めて富士山が外国人に大人気なのを実感した。
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